2022.11.01

2023年発売「NIKE ULTRAFLY TRAIL」の詳細が明らかに! ナイキのトレイルランニングシューズの全容

2017年7月に、カーボンプレートを搭載した厚底のランニングシューズをリリースしたナイキ。それまで薄底で軽量のランニングシューズが主流だったマラソンシーンは一変。現在はトップアスリートも厚底シューズでレースを走るのが当たり前になった。そして、ロードランニングの常識を覆した「ヴェイパーフライ」のコンセプトを踏襲したトレイルランニングシューズ「NIKE ULTRAFLY TRAIL(ナイキ ウルトラフライ トレイル)」が2023年後半にいよいよ登場するという。
 
「ナイキ ウルトラフライ トレイル」はどんなシューズなのか、ナイキのトレイルランニングシューズにはどんなラインナップがありどんなテクノロジーが詰まっているのか。ナイキ トレイル ランニング フットウェア プロダクト ライン マネージャーのナターシャ・ルイス氏に話を聞いた。

ナイキのトレイルランニングシューズは、3つのサイロ(柱)に分けられている。速さや俊敏性をシューズに求めるランナーに向けた「ラピッド」。保護性と耐久性に優れ超長距離に対応できる「ラギッド」。そして、トレイルとロードを跨ぐ使い方ができるハイブリッドな「クロスオーバー」だ。ランナーは走る場所、走り方、目的に合わせて最適なシューズを選べるようになっている。

カーボンプレートを搭載した「ナイキ ウルトラフライ トレイル」

 スピードを求めるランナーに向けた「ラピッド」のサイロから、来年後半に登場を予定している「ナイキ ウルトラフライ トレイル」は、カーボンプレートを搭載した要注目のモデルだ。
 
「トレイルランナーたちと話をしていて、トレイルにもヴェイパーフライのようなシューズが欲しいという声があったのが開発のきっかけです。ヴェイパーフライのイノベーションを活用しながら、トレイル用にさまざまな調整を行っています。ヴェイパーフライと同じように、反発性とクッション性に優れ軽量なズームエックスフォームでカーボンファイバープレートをサンドしているので、大きなエネルギーリターンが得られます。

プレートは足の3/4をカバーする長さで、ズームエックス フォームは岩や木などから保護するために繊維のようなもので包んでいます。アッパーには、耐久性と軽量性を備えたヴェイパーウィーブを採用し、中足部には足を固定するためのフィットバンドを搭載しています」

画像: 来年後半の発売を予定しているナイキ ウルトラフライ トレイル。価格未定
来年後半の発売を予定しているナイキ ウルトラフライ トレイル。価格未定
画像: アッパーには軽量で水にも強いヴェイパーウィーブを採用している
アッパーには軽量で水にも強いヴェイパーウィーブを採用している
画像: ミッドソールのズームエックス フォームは繊維のようなもので保護されている
ミッドソールのズームエックス フォームは繊維のようなもので保護されている

ヴェイパーウィーブは「ナイキ ズームエックス ヴェイパーフライ ネクスト%」にも採用されていた素材。通気性やサポート力がありながら、水を吸収しにくい素材でもある。
 
「ナイキ ウルトラフライ トレイル」は発売前のモデルだが、既に一部のトレイルランナーたちにシーディングを行っており、着用したランナーたちが活躍している。たとえば今年6月に開催された全米最高峰のトレイルランニングレース、WESTERN STATES 100-MILE ENDURANCE RUNでは、2位、3位、4位の選手が着用していたという。
 
カーボンプレート搭載の厚底シューズが、トレイルでも大きな変化を生むのか。発売がとても楽しみである。

ズームエックス フォームを搭載したもう一つのシューズ

 今シーズン登場したニューモデル「NIKE ZOOMX ZEGAMA(ナイキ ズームエックス ゼガマ)」は、クッション性に優れ、テクニカルな地形に対応するトラクション性能を持つ「ラギッド」のサイロのモデル。その名から想像できる通り、ミッドソールにはズームエックス フォームが採用されている。

画像: ミッドソールにズームエックス フォームを採用したナイキ ズームエックスゼガマ。17,600円
ミッドソールにズームエックス フォームを採用したナイキ ズームエックスゼガマ。17,600円

「ズームエックス フォームをSR02というフォームで包んでいます。ズームエックス フォーム特有の反発性、クッション性を感じながらも、耐久性、安定性に優れたツーリングになっています。アウトソールの前足部はアップヒルに、踵部はダウンヒルに対応できる仕様になっています。心地よいライド感があり、テクニカルなトレイルを走れるモデルです」
 
ロードモデルで言えば「ナイキ ズームフライ 5」もズームエックス フォームをSR02フォームで包んだミッドソールが採用されている。この辺りからもロードとトレイルで上手くテクノロジーが共有されていることが窺える。

汎用性の高さが魅力の「ナイキ ペガサス トレイル」

 1983年に初代モデルが登場したランニングシューズ「ペガサス」は、多くのランナーに愛され続けているナイキが誇るロングセラー。同じペガサスの名を冠した「ナイキ ペガサス トレイル」は、「クロスオーバー」サイロに属するモデルだ。
 
「自宅を出てロードを走り、近所のトレイルや公園のオフロードを走り、また自宅まで走って戻ってくる。そんな使い方ができるのが『NIKE REACT PEGASUS TRAIL 4(ナイキ リアクト ペガサス トレイル 4)』です。ミッドソールにはナイキ リアクト フォームを採用しており、ロードのペガサスと同じようなライド感が得られます。また、GORE-TEXを採用したバリエーションも展開しています」

画像: ロード用のペガサスと同じくスムーズな体重移動が可能。ナイキ リアクト ペガサス トレイル4。15,400円
ロード用のペガサスと同じくスムーズな体重移動が可能。ナイキ リアクト ペガサス トレイル4。15,400円
画像: 防水透湿性に優れたゴアテックス採用モデルもラインナップ。ナイキ リアクト ペガサス トレイル4 ゴアテックス。18,700円
防水透湿性に優れたゴアテックス採用モデルもラインナップ。ナイキ リアクト ペガサス トレイル4 ゴアテックス。18,700円

普段はロードを走っているランナーが、気分転換にちょっとオフロードを走ってみる。「ナイキ ペガサス トレイル 4」は、そんな時に最適で、トレイルランニングを身近なものにしてくれるシューズとも言えるだろう。

幅広いラインナップでさまざまなトレイルを快適に

ロードランニングの場合、基本的に走るのは舗装路となる。もちろん一言でアスファルトと言っても、コンディションに地域差はあるが、路面状況によってシューズを変えるほどではない。一方のトレイルは、1つのレース内で、草地、岩場、砂利道といった具合に路面が変わっていく。アップダウンが激しいコースもあれば、テクニカルな路面が続くコースもある。雨が降ればぬかるみになる。快適に、ケガなくゴールを目指すためには、コースに適したシューズを選ぶ必要がある。
 
「トレイルランニングのコミュニティは段々と大きくなってきています。超長距離を走るランナーだけでなく、近所の森を散策するように走るランナーが増え、アメリカでは短い距離のレースもよく開催されています。トレイルは一つ一つ個性があり異なるものなので、それに適したシューズが必要なのです」
 
「NIKE AIR ZOOM TERRA KIGER 8(ナイキ エア ズーム テラカイガー 8)」は、「ラピッド」サイロのモデル。ミッドソールにはナイキ リアクト フォームが採用され、前足部にはズームエア バッグが搭載されている。大きなエネルギーリターンが得られ、弾むように走ることができるシューズだ。

画像: ナイキ エア ズーム テラカイガー 8は、前足部にズームエア バッグを搭載している。15,400円
ナイキ エア ズーム テラカイガー 8は、前足部にズームエア バッグを搭載している。15,400円

「NIKE WILDHORSE 7(ナイキ ワイルドホース 7)」は、「ラギッド」サイロのモデル。タフで過酷なトレイルに対応できる頑丈な構造で、アッパーはサポート性も高い。ミッドソールはナイキ リアクトフォームが採用され、安定性を高めるために踵部にクシュロン フォームが使われている。アウトソールのラバーが耐摩耗性に優れているのも特長だ。

画像: ナイキ ワイルドホース 7は耐久性、サポート力に優れたモデル。14,300円
ナイキ ワイルドホース 7は耐久性、サポート力に優れたモデル。14,300円

現時点でも豊富なラインナップがある中に、来年カーボンプレート搭載のスピードモデルが加わるナイキのトレイルランニングシューズ。今後の動向からも目が離せない。

PROFILE|プロフィール
ナターシャ・ルイス
ナターシャ・ルイス

ナイキ トレイル ランニング フットウェア プロダクト ライン マネージャー

Text by Fumihito Kouzu

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