
.webp?w=672&fm=webp)
Articles
アークテリクスの「スコーミッシュ フーディ」が、山でも街でも愛される理由
アークテリクスの「スコーミッシュ フーディ」は、発売からおよそ四半世紀にわたり、世界中のクライマーたちから厚い信頼を得ているウィンドシェルだ。
今改めて、この傑作の魅力を紐解いてみたい。マーケティング部の新井望由季さんへの取材を通じて、素材、縫製、デザインなど、さまざまな側面で本作が進化し続けていることがわかった。
アークテリクスの起点と「スコーミッシュ フーディ」の誕生
「アークテリクスの前身は、主にハーネスを作っていたロックソリッドというメーカーです。1991年に社名をアークテリクスとし、ハーネスのほか、バックパックなどの生産を開始しました。その後、2000年頃に『スコーミッシュ フーディ』が登場したのです」「スコーミッシュ フーディ」の特長を端的にいえば、高い耐風性、軽さ、そして携行性に優れたパッカブル仕様ということになる。天候急変時への備えが不可欠なアウトドアにおいて、必要十分な機能を持つ一着なのだ。
.webp?w=672&fm=webp)
「たとえば登山において、こうしたウィンドシェルは必携です。麓は風がなくとも、稜線に出たときに急に風が強くなったりしますから。風は短時間で身体の熱を奪います。こうしたシェルを一枚持っているだけで、体力の消耗を防ぐことができるんです」
モデル名の由来はカナダ・ブリティッシュコロンビア州の自然豊かな街、スコーミッシュだ。バンクーバーから車で1時間ほど北上したエリアにあり、海岸線と山岳地帯がきわめて近い独特の地形で知られている。
つまり、海と山の両方のアクティビティが味わえる場所なのだ。カヌーや釣り、クライミングやハイキング、マウンテンバイク、もちろん冬場には、スキーを始めとしたスノースポーツ全般を楽しむことができる。
そんなアウトドア天国ともいえる場所の名前を冠した「スコーミッシュ フーディ」は、名実ともに外遊びを楽しむためのウィンドシェルとして、長年にわたり信頼を得てきたのである。
軽さと強さを両立したエクスクルーシブ素材「Tyono™30ナイロン」
今季の「スコーミッシュ フーディ」において特筆すべきは、やはりその生地である。最先端の高耐風素材「Tyono™30ナイロン」を使用している。生地の組織はリップストップを採用し、岩との擦れや枝の引っかけなどで大きく裂ける心配も少ないという。.webp?w=672&fm=webp)
「東レと共同開発したエクスクルーシブ素材です。軽量ながら驚くほどの強度を発揮します。開発部門からはこの“薄さと強さのバランス”を実現するのに苦労した、と聞いています。また耐風性の高さに加え、DWR(耐久撥水)仕上げによって雨を弾いてくれる点もポイントです」
生地を薄くできればその分軽くなる。その重量はおよそ140g(Mサイズ)だ。この軽さが、「スコーミッシュ フーディ」が手軽に携行しやすい理由のひとつであろう。さらには優れた伸縮性と通気性も兼ね備えているという。
この「Tyono™30ナイロン」という新開発の素材を得たことで、「スコーミッシュ フーディ」はウィンドシェルとしてもう一段上のレベルに到達したといえよう。
そして冒頭述べたとおり、パッカブル仕様というのも携行に便利なポイントだ。胸ポケットに本体を畳み込むことで、全体がコンパクトなサイズとなる。ザックの雨蓋やサイドポケットに難なく収めることができるのだ。胸ポケットへの畳み入れ方には、コツなどはあるのだろうか。

「そこはあまり気にせずに、ポケットの中に押し込んでいただければ大丈夫です。またこれは少し裏技的なのですが、あえてパッカブルにせず、軽く畳んでバッグに入れておくのもありだと思います。とくに山行時は、風が強くなったらすぐに取り出して、さっと羽織りたいときがありますから」
動きを妨げない緻密なパターン設計
「スコーミッシュ フーディ」が長く支持されている理由はほかにもある。たとえばその動きやすさだ。秘密はパターンにある。身体の動きに追従するようなパターンを採用し、歩行時の動きを妨げないように設計されているのだ。.webp?w=672&fm=webp)
「また、首回りとフードのパターンにも注力しています。風の侵入をできる限り防ぐために襟は高めにし、この部分の表地は二重に仕立てています。
フードも顔の形、頭の形に沿うように作られています。首を前後左右に振ったときにも、フードはきちんと追従します。またドローコードを引き絞っても、つばの部分が視界をふさぐことのないように設計されています」

ドローコード自体も細く、ストッパーやジッパーのつまみといったパーツ類も小さなものを採用している。これは全体の軽量化と、パッキングのしやすさを実現するためだ。
「スコーミッシュ フーディ」は素材、構造、パターン、加工、そしてディテールにいたるまで、緻密に考え抜かれたウィンドシェルなのである。
山から街まで活躍する“万能ウィンドシェル”
「スコーミッシュ フーディ」はアウトドアアクティビティに必ず携行したい相棒である。加えて、日常生活においても心強い味方となることも申し添えておきたい。「私は普段から持ち歩いています。電車内や飛行機内がすごく寒く感じるときにさっと羽織ったり。着用シーンについては人それぞれですが、犬の散歩のときによく着る、なんてお話も耳にします」
自転車に乗るとき、庭いじりをするとき、家族で近くの公園に行くとき……動きやすく、急な風雨にも対応してくれるウィンドシェルが、日常生活で活躍してくれるシーンは容易に想像できる。

アークテリクスの「スコーミッシュ フーディ」は、自然の中でも、街の中でも、人の暮らしに寄り添い続けている。その機能性とデザイン性の高さこそが、山でも街でも愛され続ける理由だ。ぜひ一度袖を通して、その完成度を実感していただきたい。
Text by Tomoshige Kase
















%20(1).jpg?w=328&fm=webp)