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その足の疲れ、"浮き指"が原因かも? 新潟の老舗が挑む、足の健康革命「ケアソク」
年齢を重ねても、自分の足で歩いてほしい。そんな願いが込められた靴下があるのをご存じだろうか。靴下というと、おしゃれでコスパが良いものを選びたいと思うことが多いかもしれない。だが、靴下一つ取ってみても、それが健康に直結するとなれば、より良いものを選びたいと考えるはずだ。
今回、新潟県に拠点を置く株式会社山忠が開発した靴下「ケアソク(CARE:SOKU)」に注目した。「あしたの、足に。」をキャッチコピーに、健康を意識した靴下を開発。その効果の高さは、科学的にも証明されているという。
同社のブランドマネージャーである坪谷学さんに、同社の理念、そして「ケアソク」というまったく新しい設計となる靴下の全貌を語っていただいた。
PROFILE
坪谷 学(つぼや まなぶ)
1982年生まれ、新潟県加茂市出身。
株式会社山忠 マーケティング本部
CARE:SOKU ブランドマネージャー。
幼少期より「山忠はすごい靴下を作っている」という親戚の言葉に触れ、同社への入社を夢見る。
初めてケアソクを履いた際には、自分の体に良いことをしているという感覚に感動。
現在は、日々「健康に貢献できる靴下」の研究・開発に情熱を注いでいる。
靴下のお客様とは誰なのか

1958年に創業、すべては一台の靴下編み機から始まった。訪問販売を中心に事業を展開し、現在は通信販売を手掛けている。これまで販売してきた商品には、ロングセラー商品「足うら美人」や「健康足首ウォーマー」があり、多くの足悩みに応えてきた。
そして、今から10年ほど前。創業60年にむけて原点に立ち返ろうと、あるプロジェクトがスタートした。
「これまで靴下事業に携わるなかで、私たちは靴下をどのような人にむけて販売してきたのだろうかと改めて考えました。そのときに社内で出た一つの答えが、『足がお客様』というものです。
そこで、外部から専門家をお呼びして足の研究会を開催してきました。そこで気づいたのは、現代人の足におけるトラブルの多さです。
畳からフローリングの生活になり、裸足で歩く機会も減って、靴を履くようになった。そのために生じたさまざまな課題を靴下で解決できないかと思い立ち、『ケアソク』の開発が始まりました」
これは単なる靴下の開発に留まるものではなかった。いわゆるヘルスケアの領域に靴下を位置づけるという、これまでの常識を塗り替えるものだったのだ。
徹底的に足の勉強と計測を

「ケアソク」の開発のためには、まず現代人の足がどのような状態にあるのかを知る必要があった。そのため研究会を何度も開催し、専門家から説明を受けながら、可能な限り足のデータを集め続けた。最新鋭の3Dスキャンも導入し、足のアーチなど多角的に調査を行ってきたという。

そうして明らかになったのは、多くの現代人が浮き指になっているという事実だった。これは5本指でしっかりと地面に接地している場合と比較してバランスが悪い状態で、そのために足に疲労感を覚えたり、かかとや指先に痛みが走りやすくなったりするようだ。また、タコができるという人も、本来の足のアーチ機能が低下していることが原因だった。
さまざまな問題が浮き彫りになり、そのすべてを解決するために徹底的にこだわった「ケアソク」が開発された。
足の接地面積が劇的に変化

上記の問題を解決するために生まれた「ケアソク」は、「ととのえる」というシリーズとして位置づけられている。他にも「うるおす」や「あたためる」という、それぞれのニーズに合わせて選択ができる仕様になっている。
この「ととのえる」シリーズの開発には、新潟医療福祉大学の阿部薫教授という日本のフットケアの第一人者が携わっていることからも、その本気度が窺える。
どれほど画期的な商品なのかと、わくわくしながら商品を見てみると、一見通常の靴下のように見える。5本指の靴下のようだが、内部だけが分かれている仕様だ。かかとにはクッション性があるようだが、これだけ? と思う人もいるだろう。だがここに、「ケアソク」の秘密が隠されている。
「『ケアソク』のととのえるシリーズは、5本指の靴下でありながら、外側はそれぞれが繋がっている点が特徴です。通常の5本指靴下とどう違うのかと疑問に思う人もいるでしょう。
特に外反母趾の方に着用していただくとはっきりするのですが、通常の5本指の靴下は足指のポケットそれぞれが独立しているため、指を動かしやすくはなりますが矯正効果はありません。その点『ケアソク』では、本来の正しい位置に指を配置する効果があります。
そのうえ、各指が連結することで特に指先の接地面積の差が実験からも明らかになっています。これによりしっかりと地面を掴む感覚が得られるだけでなく、巻き爪などの悩みも解決できるようになります」

話を伺っていると、本当に靴下だけでそれほどの効果が得られるものかと疑問に思ってしまう。だが、しっかりと科学的なデータに裏付けされたものだという。
データを確認すると、確かに「ケアソク」を履いたときの足裏の接地面積は大幅に増加している。また、外反母趾で悩まれている方も、確実に足指が正常な位置に配置されているのがわかるだろう。


それ以外にも、いくつかこだわりの点があるようだ。
「かかとにはハニカムクッションを設けることで、着地の衝撃を吸収し、前足部の横アーチサポートは、ほどよい締め付け感を与えてくれます。
この効果を確かなものにするために、何種類ものサンプルを作成し、多くの方にモニターをしていただきました」
先に見た3Dスキャンや足底の圧力の測定によって、なんとなく足が楽になったという個人の感想だけでなく、客観的なデータを示すことができた。それによって、「ケアソク」は真に効果のある靴下になった。
山忠の技術力の結晶
通常、高機能性の商品の多くは、繊維に秘密があることが多い。特殊な糸の構造になっていたり、鉱物が練り込まれたりしており、それによって効果が発揮されるといったものだ。だが、山忠は違った。徹底した編み込み技術によって、靴下の構造で勝負している。「今回、ホールガーメントという編み機を導入し、より複雑な構造を可能にしました。この技術が『ケアソク』には必要不可欠だったのです。
通常の靴下は、丸編み機で1足3分くらいで製造できますが、『ケアソク』は70分ほどかかります。24時間稼働しても、20足ほどしか作れないのです。それほどこだわりの詰まった商品だと自負しています」

坪谷さんが言うように、データに裏付けされた「ケアソク」の効果や信頼の高さは、「Doctors Me」という医師推奨マークも取得していることから明らかだろう。これは100名以上の医師のモニターに加えて、アンケート結果も組み合わせて判断されるというものだ。そのため、学会やクリニックなどでも注目される商品になっている。
最後に、どのような将来像を描いてるのか聞いてみた。
「『ケアソク』によって、足の健康について考える機会が増えてほしいですね。それによって、靴下も履ければなんでもいいとか、3足セットで安く買えてお得だったとかではなく、しっかりと選ぶ基準があるものなんだと知ってもらいたいです。
この『ケアソク』で足のトラブルが少しでも軽減したという声を聞くたびに、開発して良かったと感じます。長く愛される商品をこれからも開発していきます」
健康寿命のために、そして足の悩みから解放されるために、「ケアソク」という靴下を選択肢の一つに取り入れてみてはどうだろうか。一度履くと、その感覚はやみつきになるはずだ。










