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コロラドのリバーガイドが生んだ「CHACO(チャコ)」のタフで足に優しいサンダル
アウトドアシーンでサンダルを履くことが当たり前になり、さらにタウンユースすれば機能面でもファッション面でも快適に感じられることから、さまざまなブランドが多様なタイプをリリースしている。そうなると、「本当にいいサンダルとはどのようなものだろうか」という問いが浮かんでくる。
そこでおすすめしたいのが、コロラド生まれのサンダルブランド「CHACO(チャコ)」だ。今回は、株式会社エイアンドエフの河野 克昭さんに、CHACOのルーツやアイテムについて詳しくお話を伺った。
過酷な自然環境に耐える、タフなサンダルを作る
「CHACOは、1989年にアメリカ・コロラド州で誕生しました。創業者はマーク・ペイジェン氏です。彼はコロラド州コロラドリバーでラフティングなどの川下りを行うリバーガイドとして活動していましたが、当時は水辺に適したサンダルが存在しませんでした。そこで過酷な自然環境に耐えられるフットウエアを求め、自ら開発を始めたのがCHACOの原点です。ラフティングは日本でも楽しめる場所がたくさんあります。埼玉や奥多摩、群馬、長野の白馬、北海道のニセコ、そして四国にも有名なスポットがあります。初心者でも楽しめるコースから、ハードな環境のコースまでさまざまです。それはコロラドリバーも同じで、激流や岩の間を縫って川を下るかなりハードなコースもあります」


「最近は素材の性能も向上していますが、当時の『EVA(イーヴイエー)』というエチレン・ビニル・アセテート素材のものは、3年ほど履くと中の気泡が潰れてへたり、穴が開いたり、ベルトが面ファスナーの場合は強度が落ちて、脱げて激流で流されてしまったりということがあります。
これは好ましくないと考え、高密度ポリウレタンという素材に注目しました。優れたクッション性と衝撃吸収性、耐久性も高く長寿命というこの素材でサンダル作りに着手しました。ラフティングでは水しぶきを受け、何百キロという負荷がかかります。ボートに乗っているだけでなく、飛び込んだり、お客様を助けるために川岸や岩場を走ったりもするため、かなり激しくタフさが求められます。
急流でサンダルが流されてしまうと、その後のレスキューに支障が出たり、木や釘、ガラスなどがサンダルを貫通してしまうこともあります。安全でしっかりとした強度を備え、グリップ力のあるサンダルを作る必要がありました」

定番のクラシックモデル「Z/1(ゼットワン)」、「Z/2(ゼットツー)」
ここからは、CHACOの定番モデルを紹介する。オープントウの「Z/1 クラシック(ゼットワン クラシック)」と、親指をフックするタイプの「Z/2 クラシック(ゼットツー クラシック)」の2モデルだ。これらのアイテムを紹介しながら、その機能に迫っていきたい。「CHACOは『Z/1』というモデルでブランドをスタートし、そののちと『Z/2』というモデルをリリースします。先ほどもお話しした高密度ポリウレタン素材を使ったフットベッドに、1本で繋がっているウェビングが特徴的なサンダルです。
足の健康に良いサンダルとしてしっかりとしたアイテムを作りたいという想いから、このサンダルの開発時にはドイツ人の足専門医である足病医を招き、共同開発のような形でアドバイスを受けながら作り上げたモデルです。この取り組みがのちにCHACOオリジナルの『LUVSEAT(ラヴシート)』というフットベッドの開発に繋がりましたが、詳細は後ほどお話しさせていただきます。
水中や岩場で優れたグリップ力を発揮し、激流の中でも脱げにくい高いフィット感を実現したサンダルが誕生しました。そして35年以上、大きくデザインが変わることなく、この2モデルは現在クラシックと呼ばれる定番アイテムとして展開されています」


CHACOオリジナルのフットベッドLUVSEATに注目
CHACOのサンダルは、ただタフなだけでなく、健康的な履物としても優れている。オリジナルで開発されたLUVSEATというフットベッドについて、お話を伺おう。「ブランドのこだわりとして、1本で繋がっているウェビングと一体型のフットベッド、そして独自開発したLUVSEATの3つの要素が合わさって、CHACOサンダルとして認められます。足病医の協力のもと作られたLUVSEATは、土踏まず部分のアーチをサポートし、すり鉢状にU字型になったヒールカップの深さがかかとを包み込みます。
歩行についてですが、先ほどからお話ししている1本のウェビングは自由に足を締められるため、足の甲が高い人や幅が広い人など、万人にフィットします。拇指球(ぼしきゅう)とは、親指付け根の下の一番ふくらみのある部分のことで、ここをウェビングでしっかり押さえることにより指が使いやすくなります。
LUVSEATのサポートと指の動きによって重心が変わり、骨盤が後傾している人は前のほうに重心がいきやすくなるため、きれいな歩き方が期待できます。このLUVSEATは現在、CHACOのすべてのアイテムに採用されており、足の健康に有益で一定の効果が認められています。また、足病医による審査を通過した製品のみに与えられる認証である、全米足病医学協会(APMA)の認定を取得しています」

VIBRAM(ビブラム)ソールを搭載したプロモデル
ブランドのルーツ、定番プロダクト、そしてLUVSEATについてお話を伺ってきた。ここで最後に、プロのリバーガイドの協力のもとデザインされたアイテムをご紹介しよう。「クラシックの『Z/1』と『Z/2』を基本型とし、ソールに『VIBRAM MEGA GRIP(ビブラム メガ グリップ)』を使った、プロのリバーガイドも愛用するモデルもリリースしています。もともとCHACOのソールはこだわりのオリジナルで、ぬれた岩場でも滑りにくく、グリップ力も高いものになっています。
そしてこのモデルでは、さらに水辺でのグリップ力と耐久性を求めてVibram社と共同開発した、Chacoオリジナルのアウトソールパターンの『VIBRAM MEGA GRIP』を搭載しています」


CHACOはリペアにも力を入れており、「RECHACO(リチャコ)」というプログラムを設けている。製品をアメリカ本社に送り、ソールやウェビングストラップの交換を請け負っているのだ。ひとつ紹介したいエピソードがある。日本で修理のために預かるサンダルには、15年や20年前のものも含まれているそうだ。これは、CHACOのサンダルが長く履いてもへたらないことの証明といえる。
安全面と高い耐久性から、リバーガイドはもちろんバックパッカーにも人気がある。また日本では、キャンプやフェスなどのレジャーシーンで履く人が多く、さらに普段使いや雨の日にも使える利便性の高さがよく聞かれる。CHACOは、タフさと足の健康という異なる2つの要素が融合した、唯一無二のサンダルではないだろうか。

PROFILE

河野 克昭(こうの かつあき)
株式会社 エイアンドエフ
ブランド管理部
CHACOのブランド担当。水辺と旅を軸にしたアウトドア歴20年。CHACOとの出会いは30年前、今も変わらず信頼の一足という想いを胸に携わっている。














