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デザイン一新、足馴染み抜群! デサント オルテラインの新作「モジュラライズ ハイドロ」は夏の足元を支える一足だ

2025.09.22
2012年に誕生したアパレルコレクション「デサント オルテライン」。その中でも、スキーウエア開発で長年培ってきたノウハウを生かし、アウトドアと都市生活の両方に対応するミニマルなテックウエアを展開するのが「デサント オルテライン エイティワン」だ。
この「デサント オルテライン エイティワン」のグラフィックデザインに連動したスニーカー「モジュラライズ」の最新作が、「モジュラライズ ハイドロ」である。開発の経緯、機能、デザイン、前作からの改良点など、DESCENTE フットウエアマーケティング部マーケティング課商品企画の生野貢希さんがその詳細を語ってくれた。

ジャパニメーションを彷彿させる意匠

「アウトドアと都市生活の両方に対応するシューズ『モジュラライズ』は、2024年春夏にデビューしました。およそ1年半前のことです。当時のデサント オルテラインにはスニーカーがなく、唯一のフットウエアは、2021年から展開するスノーブーツだけでした。
ブーツの認知度が少しずつ高まってきたこと、そしてやはりスポーツメーカーとしてはスニーカーを手掛けたいという思いから、『モジュラライズ』の開発に着手したのです」
「モジュラライズ」の名前は、英語の“module”に由来する。組み立てユニットなどを意味するこの言葉のとおり、土台となるソールをベースにさまざまな素材を組み合わせていくイメージから、こう名付けられた。
「モジュラライズ ハイドロ」のイメージヴィジュアル
デザインのインスピレーションは、日本のロボットアニメにあるという。ロボットのゴツゴツとした意匠を取り入れることで、日本らしさ、ひいては日本の企業らしさを表現したかったのだそうだ。
「『モジュラライズ』開発当時のスニーカーシーンは、まさにゴープコア[1]全盛でした。既存のスポーツブランド、アウトドアブランドの多くがテック系のスニーカーを発売し、新ブランドもいくつか市場に参入し始めた頃ですね。我々もその流れに乗りたかったのです」
最初のモデルが「モジュラライズ V1」(以下、V1)である。「デサント オルテライン エイティワン」のテイストに合うスマートなアッパーに、ジャパニメーションを彷彿させるゴツゴツとした意匠のアウトソールを組み合わせた、独自のデザインで登場した。
「モジュラライズ」の最初のモデルとして、2024年春夏シーズンに登場した「モジュラライズ V1」は、現在も継続して販売中(※24年にデザインを一部変更)。各24,200円(税込)
そしてファーストモデルの発売からおよそ1年半を経て登場したのが、今回紹介する「モジュラライズ ハイドロ」(以下、ハイドロ)だ。

デザイン一新&ディテール改善

「ヴィブラム社と共同開発したソールや透湿防水設計など、基本的な機能は前作とさほど変わりません。大きく変わったのは、比較すると一目瞭然ですがアッパーのデザインです。
「モジュラライズ」の最新作となる「モジュラライズ ハイドロ」。写真のカラーはブラック×シルバー。26,400円(税込)
アパレルとの連動をより意識して、オルテラインの服に使用される『ストリームライン』を、アッパーサイドのデザインに落とし込みました。また、アパレルに使用される生地と同様の柄を使用しています」
前作に比べると「ハイドロ」はよりハイプな印象のスニーカーに仕上がっているというわけだ。改めて、その優れた機能性を解説してもらおう。
「まずはソールですね。ヴィブラム社と共同開発したエクスクルーシブで、前作同様です。アウトソールは接地面が広く、優れたグリップ力を発揮してくれます。
またミッドソールはワンピース構造ですが、部位によって硬度が違います。踵が柔らかく、それ以外の部分は硬めの設計です。つまり踵から接地する歩行時にはクッション性を発揮し、止まったときには安定性をもたらしてくれるのです」
ヴィブラム社と共同開発したオリジナルのソール。アウトソールの素材には、ぬれた滑りやすい路面に接することの多いユーザー向けに開発されたラバーを配合している
アッパーにおける機能面の最大の特徴は、先述した透湿防水設計だ。ブーティ構造のメンブレンを使用し、水の浸入を防いでくれる。アウトドアでも街でも、急な天候の変化に対応してくれるスニーカーなのだ。
透湿防水機能を備えたアッパー
デザインを一新しつつ、ソールとアッパーの設計は前作を踏襲したこの「ハイドロ」。とはいえ、機能面でもいくつかのアップデートが施されている。
「アッパーとソールの境目をぐるりと一周、TPUフィルムで囲っています。アウトドアでの着用時に砂の侵入を防ぎ、岩などからアッパーを保護する役割を果たしてくれます。
またアッパーの素材も変更しました。前作は硬めのニットだったのですが、『ハイドロ』はメッシュを採用しています。これによって、27cmで片足あたり約10gの軽量化(最終サンプルの数値)を実現しました」
アッパーとソールの境目を囲むTPUフィルムがこちら。デザインとしても成立している
また細かい部分に、ユーザーからのフィードバックが生かされている。
前作で2ヶ所に配置したシューレースの留め先は、1ヶ所に集約した。余ったシューレースは、タンのつま先側に装着したゴムバンドで留める方式に変更となっている。
フィット感と扱いやすさを高めたシューレース構造
またトウ部分の保護パッドも、前作では2層構造だったものを1層に変更した。薄いメッシュアッパーとの組み合わせにより、つま先の屈曲性がさらに高まったという。

履いてわかる心地よさ

透湿防水設計およびヴィブラムと共同開発したソールは前作から継承しつつ、デザインと細部を刷新した「ハイドロ」。その優れた機能については、十分な解説が得られたと思う。
そこでもう少し感覚的な部分──つまり実際の履き心地──について聞いてみた。
「ソールの幅の広さや厚みによって、優れた安定性をもたらすスニーカーだと思っています。またカタログの撮影クルーからは、“足馴染みがいい”という声を聞くことができました。山で履くシューズは柔らかすぎると内部で足がズレますし、硬すぎると疲れてしまいます。その柔硬のバランスがよかった、とのことでした。
また“フィット感がいい”という感想もありました。欧州のメーカーに比べると幅広のラスト(足型)を使っているので、アジアのユーザーにとってより履きやすいスニーカーといえるでしょう」
「モジュラライズ ハイドロ」の幅広のラストは、上から見るとわかりやすい。左からブラック×グレー、グリーン×グレー。先のブラック×シルバーと合わせて全3色で展開する。各26,400円(税込)
この「履いてみたらすごくよかった」というユーザー体験こそ、デサント オルテラインというブランドが目指すところなのではないか。あからさまに機能を謳うことのないミニマルデザインだが、着用すると思いがけない心地よさがある。つまりいい意味でのギャップがあるのだ。
「必要な機能が備わっていながらも、過剰なデザインを避けてあえて控えめに仕上げる。そして実際着用したときに、きちんと機能の高さを感じさせる。これがデサント オルテラインというブランドの魅力であり、他のブランドとの差別化を図るポイントだと考えています」
さて今後「モジュラライズ」をはじめとしたデサント オルテラインのスニーカーは、どのように進化していくのだろうか。
「トレイルランニングやハイキングの機能を備えたスニーカーを、もう少し増やしていきたいですね。一方で、デサント オルテラインのアパレルに完全にマッチするような、より高級感のあるシューズにも取り組みたいと思っています。
2025年の『モジュラライズ』は、『V1』、『FK(フュージョンニット)』、今回紹介した『ハイドロ』、そして秋冬に登場するミドル丈の『MID』という4型がラインナップします。これらはすべて、ヴィブラムと共同開発した同じソールを履いています。
今後はこのソールを使用したモデルを、逆に2型くらいに絞っていこうと考えているんです。大きく広げるのではなく絞った型数で継続し、毎シーズンアップデートしていくようなイメージですね」
美しいデザイン、優れた透湿防水性能、抜群の履き心地を誇り、アウトドアでも街でも使える「モジュラライズ ハイドロ」こそ、この夏の最強スニーカーであろう。

[1]/2017年頃に生まれた造語で、最先端の機能的なアウトドアウエアをファッションとして装うスタイルのこと。

PROFILE

生野 貢希(しょうの こうき)

DESCENTE フットウエアマーケティング部マーケティング課 商品企画

2019年入社。スポーツ用フットウエアの研究開発拠点「DISC(DESCENTE INNOVATION STUDIO COMPLEX) BUSAN」にて、ランニングシューズの企画開発を担当した経験を持つ。今年の4月から現職。趣味はサッカー観戦とランニング。

Text by Tomoshige Kase

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