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温泉の力で冷えを解消!『着るサプ(TM)』が切り拓く“介護ファッション”の未来
以前fashion tech newsでは、株式会社テイコク製薬社が着手した「IFMC.(イフミック:集積機能性ミネラル結晶体)」の秘密に迫り、温泉成分を取り込んだ健康サポートの可能性について紹介した。
今回、その「IFMC.」を利用した介護用品が発売されたとの情報が入った。それが介護用品を専門的に扱う株式会社ケアファッションの「着るサプTM」だ。これまで数多くの高齢者に寄り添った商品を企画・販売してきた同社だからこそ、「IFMC.」の持つ有用性や将来性を感じ取ったのだろう。
そこで同社の辻村公明さんと無関由規さんに、「IFMC.」の活用に至った経緯と介護用衣料とのコラボレーションがもたらす可能性をお聞きした。
PROFILE
辻村 公明(つじむら きみあき)
商品チーム マネージャー
PROFILE
無関 由規(むせき ゆうき)
直販チーム マネージャー
高齢者や介護向け衣料のプロフェッショナル

高齢者や介護を必要とする人たちに向けた衣料の販売を行っている株式会社ケアファッション。多くの高齢者と向き合ってきたなかで、加齢によって誰もが直面する問題があるという。
「高齢になると、健康な人もいれば、介護を必要とする人も出てきます。ですが、もうひとつ重要な層として、加齢と共に身体機能の低下を感じている人たちがいます。
これまでは服を着るときに何も支障がなかったのに、あるとき急に肩が上がらなくなって袖を通しづらく感じたり、手先が不器用になってボタンを閉めづらくなったりします」(辻村)
このような悩みは、長年、高齢者向けの展示会や介護施設に入居する当事者の声をすくい上げてきたからこそ気づくものだった。そこで、上記のように加齢と共に感じる身体の衰えをサポートするために、「着るサプTM」の開発が進められた。
「IFMC.」との出会い
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すべての始まりは、テイコク製薬社から「IFMC.」加工の製品を展開するにあたり、OEM先を紹介してほしいという依頼だった。
そこでケアファッションはメーカーを紹介しながらも、その機能の説明を聞いて、冷えを解消する商品を作れないかと新たに提案したという。
「これまで血行を促進させるような糸や繊維はいくつも開発されてきましたが、いずれも遠赤外線の効果を利用したものでした。
ところが、今回お話を伺ったテイコク製薬社さんの『IFMC.』は、温泉療法に注目したミネラル結晶体を利用したもので、一酸化窒素(NO)が拡散し血管の拡張により血行促進するというのは斬新な切り口だと感じたのを覚えています」(辻村)
従来とはまったく異なるメカニズムで血行促進効果が得られる「IFMC.」。だからこそ辻村さんは、冷えやこむら返りといった高齢者が持つ悩みの根本的な解決ができると考えた。テイコク製薬社と協働で開発が進むなかで、苦労はあったのだろうか。
「弊社には元々当事者のニーズに応えた機能性衣料があるので、そこに『IFMC.』を加えるだけで、より効果のある商品が出来上がりました」
これまでの活動に裏付けられた商品があるからこそ、そこに新たな価値を追加することができた。「商品の開発よりも、どのように効果を伝えていくかに苦労している」と無関さんは語ってくれた。
高齢者の悩みを解決する「着るサプTM」
2024年9月に「着るサプTM」の販売が開始された。これまで販売実績のある、同社オリジナルの婦人向け商品からパンツとパジャマ、そして肌着の3カテゴリーが用意された。それぞれの型には、どのような特徴があるのだろうか。「『着るサプTM IFMC.おしりスルッとパンツ』は、ゆったりとしたウエストゴムを採用し、またゴム部分には滑りやすいサテン生地を使うことで、お年寄りの弱い力でも簡単にはけるような仕様になっています。
また『着るサプTM IFMC.大きめボタンパジャマ』はその名の通り、手先がうまく動かせなくなったときにも、しっかりと閉められるように大きめのボタンを採用し、さらにボタンホールも斜めにすることで取り外しがしやすい工夫をしています。
そして最後の『着るサプTM IFMC.3分袖ホックシャツ』は、肩の可動域を広げるためにラグランにして、縫い目も外側にすることで肌当たりの良さを出しています」(辻村)

こうしたユニバーサルデザインを採用した衣料に、「IFMC.」の血行促進効果が加わった。その効果を確認するために、一般販売の前に取引先の介護施設で導入したという。
「施設に入居されている方々に、1週間ほど着用していただきました。するとスタッフさんが着替えのサポートをしていると、あれだけ冷えが酷かった入居者さんの手足が温かく感じられたというのです。
もちろん個人差はありますが、これだけ高い評価を受け、他のアイテムも増やしてほしいという要望があったのは初めてです。こうした声は実際に購入したお客様からも寄せられており、販売してからすぐにECサイトにも書き込みがありました」(無関)
あらゆる世代の悩みを解決
高齢者の割合が増加し続ける日本社会。ケアファッションは、こうした超高齢化社会とどのように向き合っていくのだろうか。「健康寿命を延ばすことが、豊かさのひとつになってくると感じています。そのとき『着るサプTM』の機能がいずれデファクトスタンダードになる予感はしています。今ではUVカットや接触冷感といった機能は衣料品に当たり前のように備えられていますが、そこに『IFMC.』が並ぶ日も近いと思います」(辻村)
「IFMC.」の機能に引き続き注目しつつ、ケアファッションとしてはどのような狙いがあるのか最後に聞いてみた。
「私たちはこれまで高齢者の悩みに寄り添い、その解決に向けたノウハウを蓄積してきたことが強みだと思っています。ですが、今回お話ししたような身体機能のサポートは、決して高齢者に限ったものではないと感じています。
どのような世代にも私たちの商品のような機能を求めるお客様はいるので、今後はより広いターゲットに向けて商品展開を行っていきます」(無関)
これまで高齢者に寄り添った服作りをしてきたからこそ、身体にフレンドリーなデザインや機能を追求するケアファッション。あらゆる世代の衣類の悩みを解決し、そして「IFMC.」との出会いによって、ユニバーサルファッションの新たな地平を切り開いていくのだった。














