若者のファッションは激しく移り変わる。そして、若者のファッションには拠点となる場所がつきものだ。たとえば銀座、原宿、渋谷などさまざまな街と特定の流行が結びつけて語られてきた。そのなかで、近年着目を集めるのが新宿・歌舞伎町やトー横(歌舞伎町のTOHOシネマズ横の広場)にいる若者たちと、そのファッションスタイルだ。
さまざまな社会背景が変化している今、現代のファッションスタイルを形作る都市や繁華街が持つ独特の力とはなんだろうか。今回は、新宿・歌舞伎町へのフィールドワークから若者の消費について描いた『「ぴえん」という病 SNS時代の消費と承認』(扶桑社)の著者で、ライターの佐々木チワワさんに、「ぴえん系女子」や歌舞伎町のファッションと、その特性についてお話を伺った。
PROFILE|プロフィール
佐々木チワワ
2000年生まれ、東京都出身。10代の頃から歌舞伎町に出入りをし、自殺を止めたことをきっかけに「歌舞伎町の社会学」を研究。その傍らライター・コメンテーターとして多数のメディアに執筆・出演中。著書に「ぴえん」という病 SNS世代の消費と承認がある。グランドジャンプにて「ヤマアラシのシーシャ」、週刊FRIDAYにて「令和4年、歌舞伎町は今」連載中。
Image Credit:@tsubasaworks_12
歌舞伎町における「ぴえん系女子」と「地雷系/量産型」ファッション
佐々木さんのご活動について簡単に教えてください。
慶應義塾大学の総合政策学部に通っています。大学で新宿・歌舞伎町の社会学というテーマで研究をしている傍ら、ライターとして週刊誌に記事を書いたり、最近は漫画の原作や、歌舞伎町のカルチャーや現代若者論の論客としてコメンテーターなどもしています。