イギリス発の「
ドクターマーチン」が、若者を中心に幅広い世代に人気を博している。パンクの象徴としてのイメージが強かったブーツが、なぜ若者に支持を得ているのか。意外と知られていないドクターマーチンの歴史を振り返るとともに、その機能、そして若者に支持されていった理由を、ドクターマーチン・エアウエア ジャパン株式会社のPR、橋本京子さんに伺った。
画期的なソールの開発者、実はドイツ人だった!?
ドクターマーチンの誕生は、ドイツ人の医学博士クラウス・マルテンスがエアクッションソールを開発したことからスタートしたと思っている人は多い かもしれない。だが実はその前置きがあることはあまり知られていない。橋本さんはこう語る。
エアクッションソールの生みの親であるドイツ人のクラウス・マルテンス博士。彼の名前のイギリス読みから「ドクターマーチン」になっているが、実はブランドの創業者ではないので覚えておきたい「実は、1901年にイギリスのノーサンプトン州ウォラストンにて製靴業をスタートしたグリッグス家(のちのR・グリッグス社)が作った耐久性のあるワークブーツが『ドクターマーチン』の前身となっています。
そして1945年にマルテンス博士が足首を怪我した際に、既存のブーツでは痛めた足には硬すぎたため、歩行の際の衝撃を和らげ、足が疲れないエアクッションソールを開発しました。
マルテンス博士が開発したエアクッションソール。「バウンシングソール」とも呼ばれるが、ソール部分にエア(空気)が入ることで、着地の衝撃を和らげてくれ、弾むような快適な履き心地を実現その後、前述したイギリスの老舗靴メーカーであるR・グリッグス社がバウンシングソールの製造特許を取得したことにより、このソールを搭載し製造されたブーツに現在もトレードマークとなっているイエローステッチやヒールループ、エアクッションソールが施され、マルテンス博士の名前をイギリス読みにした『ドクターマーチン』と命名されました。
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