アメ横センタービルは 、1982年に誕生したショッピングビルだ。通りを挟んで、JRのガードのちょうど真向かいに、並行して建っている。かつては『SHIPS』の前身であった『ミウラ』など、伝説のショップが存在し、現在でも『守屋』『ヤヨイ』『ミタスニーカーズ』など、アメ横を語るうえで絶対に欠かすことのできないショップがいくつも入っている。その中でも最古参のひとつが、2階にある『ハナカワ』だ。
『ハナカワ』の店頭は、いつも趣味のよいカラートーン。ちょっと渋みのある色味や、味わいのある質感のアイテムが美しく並べられている大人のためのカジュアルが揃っている。個人的には1点残らずツボに入るアイテムばかりで、まさしく"セレクトされているショップ"だと思える品揃えだ。
急逝した先代に代わって社長を務めており、以前はアメ横センタービルの商店会の理事も兼ねていた2代目・花川利郎さんに話を聞いた。
「アメ横」という呼び名の由来でもある、飴屋が『ハナカワ』の前身だった
「ハナカワという名前で店を始めたのは1946年、終戦の翌年ごろで、父の代に闇市の飴屋からスタートしています。当時は甘いものが不足していたからか、常磐線や宇都宮の奥のほうからも朝早くから仕入れの人が来ていたようです。