カンガルーロゴのベレー帽やハットなど、言わずと知れた帽子ブランド「
KANGOL(カンゴール)」。そのブランドのルーツをひも解いてみると、長い歴史の中で音楽と共に歩んできたストーリーがあった。 そんなKANGOLの歴史とともに、定番にして名品の数々を見ていこう。
KANGOLは創業者のJacques Spreiregen(ジャック・スプライルゲン)が、1918年にKANGOLの前身となる帽子屋をイギリスで開業した。この時はバスクベレーの輸入販売を主ななりわいとしていたという。
1938年に他社との差別化を図るため、KANGOLというブランド名を付ける。
ブランド名の由来は、KNITTING(ニッティング)からK、ANGORA(アンゴラ)からANG、WOOL(ウール)からOLの文字をそれぞれ取り、KANGOLとしたと言われている。そして第2次世界大戦時に、モンゴメリー将軍と大英帝国陸軍が被るベレー帽を製作することとなる。この出来事がきっかけとなり、KANGOLはイギリス全土で有名になっていった。
さらに1948年のオリンピック開会式では、イギリスチーム全員がKANGOLのベレー帽を被ったという出来事もあった。1950年代に入るとイギリスの他、アメリカ、南アフリカと販売地域も拡大されていき、1960年代に入るとPIERRE CARDIN(ピエール・カルダン) やMARY QUANT(マリー・クワント)など著名なデザイナーもKANGOLへのデザイン提供をするに至り、KANGOLブランドの評価は世界規模へと発展していった。