今回は日本代理店である
株式会社ブルームーンカンパニー マーケティング部 マネージャー 川島あいさんと、商品部 サブマネージャー 圡屋紗紀さんにお話を伺った。
ケーブル柄に込められた意味と願い
ブランドのルーツを伺う前に「アラン ケーブル セーター」のルーツついてお話ししておきたい。アラン ケーブル セーターは、海に船を出す夫や息子のために女性たちがセーターを編んだことが始まりだといわれている。独特なケーブル柄にはそれぞれ意味があり、その柄を組み合わせて作られるので、昔はその家々で柄が異なっていたという。それが長い時 を経て、ファッションとして広まっていった。
縄柄は大漁や航海の安全、ダイヤ柄は富や成功、ハニカム柄は子孫繁栄の他にも諸説あり、魚網を広げた様子という説もある。古くからこのような意味をも持たせながらアラン ケーブル セーターは編まれてきた。
KERRY WOOLLEN MILLSの編み模様ブランドネームの由来はアイルランドの自然豊かなケリーというカウンティー
まずはKERRY WOOLLEN MILLSの長い歴史から圡屋さんにお話しいただいた。「ブランド発祥の地はアイルランドの豊かな自然に囲まれたケリ ーという土地で始まり、ブランドネームの由来にもなっています。今でもこの土地が拠点のひとつとなってブランド展開されています。アラン ケーブル セーターはファッションアイテムでもあり、この土地の民芸品や土産品としての側面もあります」
アイルランドにあるKERRY WOOLLEN MILLS「1904年になるとイーディー家という一族がブランドを引き継いで、ブランドは継続されることになります。セーター作りの他にKERRY WOOLLEN MILLS名義の毛糸が販売されたり、異なるブランドが展開されたり、テキスタイルなども手がけ、イーディー家が手がけるビジネスは大きな規模になっていきます」
製品に使われる羊毛
紡がれたKERRY WOOLLEN MILLSブランドの毛糸揺るぎない定番アイテムたち
ここからは伝統的で揺るぎない定番アイテムについて川島さんに伺っていこう。「まずは『ARAN CABLE CREW NECK SWEATER HEAVY(アラン ケーブル クルー ネック セーター ヘヴィー)』というアイテムが定番中の定番アイテムになると思います。
編み地が3ply(プライ)といって、プライは撚っている毛糸の本数のことなのですが、3plyが本国では定番とされています。5G(ゲージ)で扱う毛糸そのものが太いので、網目が立体的に出る感じが特徴的です」
ARAN CABLE CREW NECK SWEATER HEAVY 5G 3ply 23,650円(税込)「またカーディガンタイプの『ARAN CABLE COLLARLESS CARDIGAN HEAVY(アラン ケーブル カラーレス カーディガン ヘヴィー)』もありまして、ケーブルセーターはこの2つが中心的なアイテムです。印象的なウッドボタンも昔から変わらず使われているものです」
ARAN CABLE COLLARLESS CARDIGAN HEAVY 5G 3ply 27,500円(税込)日本別注とさらなる定番アイテム
KERRY WOOLLEN MILLSの定番中の定番アイテムを見てもらったところで、少し仕様の違ったアイテムを引き続き紹介してもらった。「日本別注で少し着心地の軽い2plyのものを毎シーズン作ってもらっているのですが、日本ではこちらの方が定番的な存在になっています」
ARAN CABLE CREW NECK SWEATER 5G 2ply 22,000円(税込)「そしてもう1型、『FISHERMAN RIB CREW NECK SWEATER(フィッシャーマン リブ クルー ネック セーター)』というアイテムをご紹介させていただきますと、その名のとおりフィッシャーマン、漁師さ んが着ていたというルーツのニットになるのですが、このアイテムは1plyの毛糸を7Gで編んでいるので、ざっくりとしたなかにも軽い着心地を持ったアイテムになっています」
FISHERMAN RIB CREW NECK SWEATER 23,100円(税込)