昭和が終わって35年が経つ。その間にテレビに代わってYouTubeとNetflixが台頭し、SNSが情報発信の中心になった。令和は 生成AIと空間コンピューティングの時代だと言われる。
そんないま、再び「昭和」が注目を集めている。2本立て映画館、純喫茶、レコード、公衆電話、銭湯。古着市場では王道のアメカジやミリタリーだけでなく「昭和レトロ」のジャンルを見かけるようになった。反応しているのは平成生まれのZ世代だという。
なかでも偏愛的な昭和フリークとして知られるのが、インフルエンサー兼アーティストの阪田マリンさんだ。写真集のロケ地は熱海の温泉地を選び、全編フィルムカメラで撮影するほど徹底的。
Fashion Tech Newsでは特にファッションの視点からインタビュー、いま最新のトレンドとして蘇る「昭和」の魅力を聞いた。
PROFILE|プロフィール
阪田 マリン(さかた まりん)
2000年12月22日、大阪府生まれ。中学生のときから昭和カルチャーにハマり、「ネオ昭和」をコンセプトに昭和の魅力を発信するインフルエンサー兼アーティスト。ネオ昭和歌謡プロジェクト「ザ・ブラックキャンディーズ」として音楽活動も行う。2024年6月12日に1st写真集『今って昭和99年ですよね?』発売。
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ファッションアイコンは「スケバン」
阪田さんが昭和に興味を持たれたきっかけは、中学2年生のときにお祖母様のご自宅で聴いたレコードだったとSNSで拝見しました。あらためて「昭和との出会い」について詳しく教えてください。
昭和にハマったきっかけは、おばあちゃんの家にあるレコードプレーヤーでした。「針を落とすと音が鳴るんだよ」と教えられて、その意味もわからずにはじめて聴いたチェッカーズの『Song for U.S.A.』(1986年)に痺れてしまったんです(笑)。それからお小遣いでアナログレコードを買うようになりました。