サングラスのパイオニアとして長年世界中で愛されている「
Ray-Ban(レイバン)」。さまざまなサングラスのルーツとなる存在だ。今回はブランドの揺るぎない定番中の定番といわれるアイテムを紹介しながら、ブランドの歴史を紐解いていこう。
はじまりはパイロットのために
アメリカ軍に空軍がなかった時代、アメリカ合衆国陸軍航空隊のパイロットが高度を飛ぶ際、太陽光線に起因する眼球疲労と視力低下、そして頭痛、吐き気に悩まされていたということがあり、太陽光の眩しさを防ぐための道具が必要になった。そこで当時、光学技術を持ち、顕微鏡などを作っていた「ボシュロム社」に、サングラスとしてのレンズをアメリカ軍が1923年に依頼した。しかし開発には困難を極めレンズの完成には6年の歳月を費やし、完成したのは1929年のことだった。
その後ボシュロム社はこのAVIATORの市販を開始する。今ではティアドロップ型と呼ばれポピュラーなフォルムだが、このデザインは人間の眼の最大の視野を確保するために同社が作り上げたオリジナルのフォルムになっている。まさに機能美として長年作り続けられるデザインだ。