Fashion Tech News symbol
2024.06.25

ハワイアンシャツの大定番「REYN SPOONER(レイン・スプーナー)」の歴史と魅力

リンクをコピーしました
ハワイアンシャツと聞いて最初に思い浮かぶのは「REYN SPOONER(レイン・スプーナー)」ではないだろうか。ハワイを代表するブランドのひとつとして、コレクターやビンテージ愛好家などファンの多いことでも知られている。
今回は株式会社エム・エス・ティー 事業開発部 新藤 大吾さんにREYN SPOONERの歴史を伺いながら、最初に買うべき定番アイテムを紹介していただこう。

レイン氏とスプーナー氏の出会い

「1950年代半ば、ワイキキにカスタムメイドのスイムウエアスタンドがあり、そこで、ルース・スプーナー氏が独自の縫製で作る良質なスイムウエアが評判になっていました。
一方、カリフォルニアで紳士服店『Reyn's(レインズ)』を営んでいたレイン・マッカラー氏は飛行機を使ったハワイ旅行がこれから大きく成長すると予想し、『Ala Moana Center(アラ モアナ・センター)』のオープンに乗じてハワイに進出を決めたのだそうです。
その際に、スプーナー氏と出会い、1956年、共同ビジネスとしてREYN SPOONERをスタートさせたという話があります」
1961年Ala Moana CenterにオープンしたReyn's
1961年Ala Moana CenterにオープンしたReyn's
1963年Kahala Mall(カハラ・モール)にオープンしたReyn's
1963年Kahala Mall(カハラ・モール)にオープンしたReyn's

REYN SPOONERの大定番「LAHAINA SAILOR」と「Spooner Kloth」というオリジナル生地

REYN SPOONER知るには「Spooner Kloth(スプーナー クロス)」というオリジナル生地についてまず知っておく必要がある。最初に買うべきハワイアンシャツといっても過言ではない大定番アイテムを紹介してもらいながら話を進めていこう。
「最初に『LAHAINA SAILOR(ラハイナ セイラー)』という名前のデザインがあるのですが、このアイテムのお話からさせていただきます。
4つの絵柄で構成されていまして、ひとつは、アメリカ ハワイ州の“州旗”、もうひとつは“ネネ”というハワイにしか生息していない鳥、そして“ククイ”という昔使われていた薬草。最後に“ハイビスカスの花”これらが一つのデザインになり、LAHAINA SAILORと呼ばれています。
デザインネームは、ハワイのラハイナを訪れる水夫が身に着けていたバンダナとして使っていたものをモチーフにして作られたといわれています。
過去には13色展開されていたのですが、今は定番色のネイビー、ホワイト、そしてデニム(ライトブルー)の3色展開になっています」
LAHAINA SAILORのSpooner Kloth、ハワイ州旗、ネネ、ククイ、ハイビスカスの花が描かれている
LAHAINA SAILORのSpooner Kloth、ハワイ州旗、ネネ、ククイ、ハイビスカスの花が描かれている
「ディテールについてですが、REYN SPOONERはハーフプラケットといわれるプルオバータイプのものから始まっていまして、ボタンダウンの襟というのがもっともスタンダードです。その後、フルオープンのシャツもラインナップされ現在に至ります。
そしてこのハワイアンシャツは、Spooner KlothというREYN SPOONERならではの生地で作られています。素材はピマコットン55%とポリエステル45%の平織り生地を採用し、裏使いのリバースプリントが大きな特徴になっています。素朴な色味が絶妙で、ポケットもしっかり柄合わせされています」
126 LAHAINA SAILOR PULL OVER 22,000円(税込)
126 LAHAINA SAILOR PULL OVER 22,000円(税込)
125 LAHAINA SAILOR BUTTON FRONT 22,000円(税込)
125 LAHAINA SAILOR BUTTON FRONT 22,000円(税込)

旅客機とダイヤモンド・ヘッドが描かれた名品

REYN SPOONERの代表アイテムについて伺ったところで、ここからはブランドの長い歴史のなかで生まれた名品と呼ばれるアイテムを見せていただこう。
「REYN SPOONERには名品と呼ばれるハワイアンシャツがいくつもあるのですが、そのなかからひとつ『TRANS PACIFIC 40'S(トランス・パシフィック・フォーティーズ)』というデザインを紹介させていただきます。
描かれているのはホノルルからハワイ島のコナに向かって1940年代に運行を開始したトランスパシフィックというハワイの航空会社の旅客機で、自然豊かな島に到着する当時の旅客機と観光客、そしてダイヤモンド・ヘッドを描いた、ブランド初期のデザインで展開されていたものです。
このTRANS PACIFIC 40'SはREYN SPOONERファンの手元に行き渡った頃に一度販売をお休みすることになるのですが、評判が良かったデザインのため、再び復活します。当時はレーヨン100%で作られていたのですが、再販時はSpooner Klothに置き換えての復刻となりました。
TRANS PAC 40'S
TRANS PAC 40'S
1 / 2 ページ
この記事をシェアする
リンクをコピーしました