大学をはじめとする学校の運動着から、アメリカメジャースポーツのサプライヤーとして大きく飛躍したその長いヒストリーを、日本支部である
FTLジャパン株式会社 シニアブランドマネージャーの伊藤 義昭さんに伺っていこう。
「Inventors of The Sweat Shirts(スウェットシャツの発明者)」と呼ばれる
「RUSSELL ATHLETICは1902年にアメリカ アラバマ州 アレクサンダー・シティで誕生しました。創業者はBenjamin Russell(ベンジャミン・ラッセル)という人物で、創業当初は上下がつながった女性用のアンダーウエアを中心に作っていました。1920年代に入ると、体操着をはじめとするさまざまな運動着を作りはじめるのですが、そこでスウェットシャツを世界ではじめてRUSSELL ATHLETICが作ることになります。
そのルーツをお話しすると、アメリカンフットボールをやっていたRussell氏の息子が、当時はウールで作られていたトレーニング着を『ウールでは着づらいので綿で作ってほしい』と頼んだことがきっかけだといわれています。
“汗を吸うシャツ”で“スウェットシャツ”というネーミングもラッセル氏が考えたものだと言い伝えられています。このことから、のちにRUSSELL ATHLETICは『Inventors of The Sweat Shirts(スウェットシャツの発明者)』と呼ばれるようになったそうです」
カレッジやハイスクールのスポーツユニフォームへの躍進がはじまる
こうしてRUSSELL ATHLETICはスポーツと出会うことでブランドの規模も拡大していくことになる。そしてスウェットシャツに続きもうひとつ大きな発明もあったという。「1930年代に入ると、カレッジやハイスクールのBOOK STORE(購買)に運動着を支給するようになります。さらにその頃世界ではじめて、今でいう、アメリカンラバープリントの原型“スクリーンプリント”も手がけます。
このプリント技術により、チーム名などが入ったスポーツユニフォームや、学校名などが入った“カレッジスウェット”が誕生していきます。