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2024.07.10

世界で最初にスウェットシャツを作った「ラッセル アスレティック」がアメリカメジャースポーツとともに歩んだ歴史

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「Eagle R(イーグル・アール)」と呼ばれるイーグルをモチーフにしたRマークのTシャツやスウェットを、誰もが一度は見たことがあるのではないだろうか。アメリカを代表するブランドのひとつともいえる「RUSSELL ATHLETIC(ラッセル アスレティック)」。
大学をはじめとする学校の運動着から、アメリカメジャースポーツのサプライヤーとして大きく飛躍したその長いヒストリーを、日本支部であるFTLジャパン株式会社 シニアブランドマネージャーの伊藤 義昭さんに伺っていこう。

「Inventors of The Sweat Shirts(スウェットシャツの発明者)」と呼ばれる

「RUSSELL ATHLETICは1902年にアメリカ アラバマ州 アレクサンダー・シティで誕生しました。創業者はBenjamin Russell(ベンジャミン・ラッセル)という人物で、創業当初は上下がつながった女性用のアンダーウエアを中心に作っていました。
1920年代に入ると、体操着をはじめとするさまざまな運動着を作りはじめるのですが、そこでスウェットシャツを世界ではじめてRUSSELL ATHLETICが作ることになります。
そのルーツをお話しすると、アメリカンフットボールをやっていたRussell氏の息子が、当時はウールで作られていたトレーニング着を『ウールでは着づらいので綿で作ってほしい』と頼んだことがきっかけだといわれています。
“汗を吸うシャツ”で“スウェットシャツ”というネーミングもラッセル氏が考えたものだと言い伝えられています。このことから、のちにRUSSELL ATHLETICは『Inventors of The Sweat Shirts(スウェットシャツの発明者)』と呼ばれるようになったそうです」
資料として残されている古い社屋の写真
資料として残されている古い社屋の写真
創業者のBenjamin Russell
創業者のBenjamin Russell

カレッジやハイスクールのスポーツユニフォームへの躍進がはじまる

こうしてRUSSELL ATHLETICはスポーツと出会うことでブランドの規模も拡大していくことになる。そしてスウェットシャツに続きもうひとつ大きな発明もあったという。
「1930年代に入ると、カレッジやハイスクールのBOOK STORE(購買)に運動着を支給するようになります。さらにその頃世界ではじめて、今でいう、アメリカンラバープリントの原型“スクリーンプリント”も手がけます。
このプリント技術により、チーム名などが入ったスポーツユニフォームや、学校名などが入った“カレッジスウェット”が誕生していきます。
RUSSELL ATHLETICが手がけた、アメリカンフットボール、野球、バスケットなどさまざまなユニフォーム
RUSSELL ATHLETICが手がけた、アメリカンフットボール、野球、バスケットなどさまざまなユニフォーム

第2次世界大戦を超えてきたスウェットパンツ

1940年代に入ると第2次世界大戦が起き、RUSSELL ATHLETICはアメリカの他のスウェットブランド「Champion(チャンピオン)」や「Healthknit(ヘルスニット)」などと同様にアメリカ軍に製品を納めるようになる。
「ここで見ていただきたい広告があるのですが、戦後に作られたもので、戦時中にアメリカ軍に納めていたスウェットパンツを載せて『第2次世界大戦を超えてきたスウェットパンツ』と書かれています。製品のタフさといったところが伝わる広告だと思います」
「第2次世界大戦を超えてきたスウェットパンツ」というキャッチコピーが書かれた広告
「第2次世界大戦を超えてきたスウェットパンツ」というキャッチコピーが書かれた広告

アメリカメジャースポーツのサプライヤーになり世界的名ブランドへ

1980年代、RUSSELL ATHLETICはすでに全米で広く知られるブランドになっていた。そのころからプロスポーツリーグのサプライヤーとしての展開がスタート。アメリカメジャースポーツを網羅するまでになり、世界的に有名なブランドとなっていく。
「1983年にはナショナルフットボールリーグ(NFL)28チーム中の24チームにユニフォーム提供していました。そして1992年から2004年まではメジャーリーグ(MLB)のサプライヤーとなり、30チーム中15チームのユニフォームを手がけるところからはじまって、その後はほとんどの球団ユニフォームをRUSSELL ATHLETICが担当していました。この時代になるとRUSSELL ATHLETICのブランド名は全米を超え、世界的に知れ渡っていきました」
「RUSSELL ATHLETIC製のユニフォームに袖を通していた、日本人メジャーリーガーのパイオニア、元『LOS ANGELES DODGERS(ロサンゼルス・ドジャース)野茂 英雄(のも ひでお)さんのサイン入りスウェットシャツや、元『NEW YORK YANKEES(ニューヨーク・ヤンキース)』の松井 秀喜(まつい ひでき)さん、元『SEATTLE MARINERS(シアトル・マリナーズ)の“大魔神”こと佐々木 主浩(ささき かづひろ)さんなど、名だたる選手のサイン入りユニフォームが弊社で保管されています」
元LOS ANGELES DODGERS 野茂 英雄さんのサイン入りスウェットシャツ
元LOS ANGELES DODGERS 野茂 英雄さんのサイン入りスウェットシャツ
元NEW YORK YANKEES 松井 秀喜さんのサイン入りユニフォーム
元NEW YORK YANKEES 松井 秀喜さんのサイン入りユニフォーム
元SEATTLE MARINERS 佐々木 主浩さんのサイン入りユニフォーム
元SEATTLE MARINERS 佐々木 主浩さんのサイン入りユニフォーム
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