芸術性と競技 性を兼ね備えたウィンタースポーツである、フィギュアスケート。2022-2023シーズンが開幕するとともに、アイスショーも全国で開催され、注目を集めている。
フィギュアスケートにおいて不可欠なものと言えば、選手の個性、楽曲、振り付けと一体化した、美しい衣装。その衣装を手掛け、国内外から高い評価を得ているのが、衣装デザイナーの伊藤聡美さんだ。
今年プロ転向を表明した羽生結弦さんを長年に渡り担当するほか、鍵山優真選手、樋口新葉選手、三原舞依選手や、海外選手の衣装も製作している。
今年4月には作品集
『MUSE ON ICE』 を発売するとともに、出版を記念した個展も開催。衣装そのものに魅了されているファンも多い。
そこで今回、伊藤さんに「フィギュアスケート衣装」の特徴から、選手や競技にまつわる知られざるエピソード、デザイナーとしてのあり方まで聞いた。
PROFILE|プロフィール
伊藤聡美(いとう さとみ)
高校卒業後、エスモードジャポンに入学。在学中に神戸ファッションコンテストで特選を受賞し、ノッティンガム芸術大学へ留学。帰国後、衣装会社に入社し2015年に独立。国内外のフィギュアスケート選手の衣装デザイン、製作を手掛ける。作品集に『MUSE ON ICE』『FIGURE SKATING ART COSTUMES』 など。 (プロフィール写真:Shoji Onuma )
はじめに、「フィギュアスケート衣装デザイナー」になったきっかけから教えてください。 フィギュアスケートはもともと好きで、よく観戦もしていたのですが、最初からフィギュアスケート衣装を手がけたいと思っていたわけではありませんでした。きっかけは、服飾専門学校の在学中に、神戸ファッションコンテストで特選を受賞した際の副賞だった、イギリスのノッティンガム芸術大学への留学です。