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2024.07.09

ジェームズ・ボンドも認めた品質 「SUNSPEL(サンスペル)」が紡ぐ高級Tシャツの系譜

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僕たちが普段着ている「Tシャツ」は、一体どうやって生まれたのだろうか。
ルーツは19世紀にヨーロッパで生まれた肌着といわれている。世界に広まったきっかけは第1次大戦中、アメリカ軍の兵士がフランス海軍の肌着を本国に持ち帰ったことから。第2次世界大戦中、アメリカ軍はコットン製の肌着を採用し、戦後も復員した兵士たちがそれを着続けたことで民間へ普及していった。
そして、ファッションアイテムとして認知を広げたのは、映画の影響が大きい。1951年の『欲望という名の電車』ではマーロン・ブランドが、1955年の『理由なき反抗』では、ジェームス・ディーンが作品中でTシャツを着用した。それまで下着だったTシャツは、一躍、スタイリングの主役となるトップスとなった。その後、スポーツや音楽、企業の宣伝など、さまざまなカルチャーと結びつき、発展していった。
そんななか、「SUNSPEL(サンスペル)」のTシャツは、独自の高級路線を進んできた。厳選した素材使いと卓越した技術を駆使して、Tシャツをラグジュアリーウエアへと昇華させたのだ。
今回はクリエイティブ・ディレクターのガイドのもと、現代へと受け継がれるSUNSPELのTシャツの系譜を辿ろう。
PROFILE|プロフィール
デビッド・テルファー(David Telfer)
デビッド・テルファー(David Telfer)

SUNSPEL クリエイティブ・ディレクター
COSのメンズウエアデザイナーを経て、2016年から現職。

世界中から選りすぐった素材を使う高級Tシャツの代名詞的ブランド

まずはブランドの成り立ちを教えてください。
1860年に英国のノッティンガムで創業しました。創業者のトーマス・ヒルが目指したのは、自社工場で上質なウールやシルク、そして世界でもっとも希少なシーアイランドコットンを使って最高級のアンダーウエアを作ることでした。
英国にある自社工場
英国にある自社工場
高級Tシャツの代名詞といわれますが、それはなぜですか?
SUNSPELがシーアイランドコットンを使ったTシャツを製造したのは、20世紀初頭です。当時はまだ肌着として認知されていたこの服に、これほど高級な素材を使うのは画期的なことでした。つまり、世界初の高級Tシャツを作ったのは、SUNSPELであるといえるのです。

SUNSPELのクオリティを象徴するカリブ海産の希少コットン

ブランドの歴史を語るうえで欠かせないシーアイランドコットンですが、どんな素材なのでしょう?
シーアイランドコットンは“繊維の宝石”と呼ばれる世界最高級のコットンです。カリブ海の島々で栽培されていたバルバデンセ種のコットンで、その量は全世界のコットン供給量のほんの0.0004%ほどに過ぎません。SUNSPELが使うのは、その内のカリブ海で栽培され、手摘みされたシーアイランドコットンです。
カリブ海の島々で栽培、手摘みされたシーアイランドコットンを100%使用した「シーアイランドコットンTシャツ」。3色展開。25,300円(税込)
カリブ海の島々で栽培、手摘みされたシーアイランドコットンを100%使用した「シーアイランドコットンTシャツ」。3色展開。25,300円(税込)
シーアイランドコットンは通常のコットンと何が違うのでしょう?
繊維長(繊維の長さ)が長い「超長綿」である点です。一般的なコットンの繊維長は2cm程度であるのに対し、シーアイランドコットンは5cm以上もあります。そのため、肌触りがカシミアのようにしっとりとしていて、しなやか。さらに高い吸湿性や放湿性を備え、シルクを思わせる豊かな光沢も特長です。
高級感漂うシーアイランドコットンの風合い
高級感漂うシーアイランドコットンの風合い
欠点があるとすれば、希少な素材のため、安定した供給が難しい点です。確保することさえ困難な素材ですが、我々は産地との太いパイプを持っているため、毎シーズン、この素材を使ったTシャツを作り続けることができます。

自社工場での生産を貫く永遠のスタンダードモデル

シーアイランドコットン以外にも、特別なコットンを使ったモデルがあるそうですね。
1900年代の初めから作り続けている「クラシックTシャツ」です。アメリカ産の高品質な超長綿をピマ・コットンと呼ぶのですが、中でもこのモデルには、「Superior Pima」の意味を持つ最高級のスーピマ・コットンが使われています。
サンスペルの代表作「クラシックTシャツ」。25色展開。13,090円(税込)
サンスペルの代表作「クラシックTシャツ」。25色展開。13,090円(税込)
さらにSUNSPELは、カリフォルニアの単一農園において、エシカルな方法で栽培されたスーピマ・コットンだけを厳選しています。「クラシックTシャツ」に使われているのは、そんなスーピマ・コットンを使った独自の素材「Q82」です。
我々が長年かけて改良を重ねてきたこの素材のポイントは糸です。その一本一本は、不純物を取り除くためにすいてから束ねられ、さらに強度となめらかさを出すために撚りがかけられています。さらに2本ねじり合わせ、ガス焼きを施すことで毛羽や不純物を取り除きます。この糸で編み上げられた「Q82」は、豊かな光沢となめらかさを持ち、肌触りはふんわりやわらかい。加えて着用や洗濯を繰り返しても型崩れしにくい丈夫さをあわせ持っています。
ふんわりとやわらかな素材感が特長の「Q82」
ふんわりとやわらかな素材感が特長の「Q82」
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