本格的なアウトドアギアを日常で使う。そんな嗜好を持つ都市生活者は少なくない。理由は明快だ。過酷なフィールドでの使用に耐えうるスペックは品質や機能性の保証であり、都会での暮らしを豊かにしてくれるからだ。
夏になると、各所で見かける
Tevaの「
ハリケーン」もまた、街で愛用されているアウトドアギアのひとつだ。アメリカ人のリバーガイドによる即席のアイディアによって誕生したサンダルは、足にぴったりフィットして、かつぬれた路面でも滑りにくい。そして機能美という言葉が似合う無駄のないデザインは、現代のファッションにも調和する。
今回はスポーツサンダルの王者に上り詰めた「ハリケーン」の足跡を追っていこう。
「ハリケーン」を知るには、Tevaというブランドの成り立ちについて知る必要がある。
「Tevaは1984年、アメリカ・アリゾナ州のグランドキャニオンで誕生しました。ブランドの生みの親である人物は同地でリバーガイドを務めていました」
そう語ってくれたのは、TevaのマーケティングとPRを担当する鈴木園子さんだ。
「当時、ビーチサンダルのようなトングタイプのサンダルを履いてガイドをしていましたが、水辺では簡単に脱げてしまうことに不満を感じていました。