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2024.02.13

結婚式の引き出物が誕生のきっかけ:イタリア発「Le Nom」が届けるパーソナライズされた世界に1つだけのバッグ

世界に1つだけ、あなただけのユニークなバッグを――。
そんな想いのもとイタリアで創設された、パーソナライズをコンセプトに置くバッグブランド「Le Nom(ル・ノム)」が、ヨーロッパの女性を虜にしている。
ブランドの物語の始まりは、アートディレクターを務めるダニエレ・コスタ(Danielle Costa)が親友の結婚式のゲストへの贈り物として、それぞれの名前のイニシャルを手縫いで飾ったストローバッグを制作したところから始まった。
SNSで想定外の大反響を呼び、2019年秋冬シーズンに本格的にビジネスとしてスタート。
創設者のコスタはクリエーションに専念するためアートディレクターに就任し、創設当初にブランドに加入した、当時24歳だったフィリッポ・フォルチオーニ(Filippo Folcioni)が最高経営責任者としてブランドを率いている。
コロナ禍でのビジネス成長や店舗オープンの転換期、そして期待される日本での展開まで、過去5年の歩みと将来の展望について聞いた。
PROFILE|プロフィール
フィリッポ・フォルチオーニ(Filippo Folcioni)
フィリッポ・フォルチオーニ(Filippo Folcioni)

Le Nom 最高経営責任者

結婚式のプレゼントから生まれたブランド

ブランド創設のきっかけについて教えてください。
「Le Nom」は、2019年6月のサン・トロペでの結婚式をきっかけに誕生しました。
私は花嫁の友人であるダニエレ・コスタ(現在のブランドのアートディレクター)に、式のゲストにパーソナライズされた使い勝手の良いストローバッグをプレゼントしたいと相談し、趣味でバッグや服作りに情熱を傾けていたダニエレは喜んで引き受けてくれたんです。
当時のダニエレはプロのデザイナーではなかったとはいえ、彼女が作ったバッグにゲストは感激し、インスタグラムに投稿されると、知人の間だけでなく多くの人からも反響を呼んだのです。
そこで、2019年秋冬コレクションで本格的にブランドを始動しました。きっかけとなったストローバッグにアレンジを加え、“Bucket”としてオンラインでの販売が始まりました。このスタイルは、今日ではブランドのシグネチャーとしてもっとも認識されています。
「Le Nom」のバッグのどのような要素が、多くの顧客から評価されているのでしょうか。
「Le Nom」は、シックでありながら楽しく気楽な、明確な美学を持つブランドです。バッグのようなアクセサリーは、必需品であると同時に、自分への贈り物でもあると考えます。
「Le Nom」の商品は、どんなに似ていても決して他のものと同じではありません。よくあるデザインの典型的なバッグは、自分へのご褒美や大切な人へのギフトには避けたいと、多くの人が思うのではないでしょうか。
「Le Nom」のバッグは、実用性を考慮したデザインと、細かなディテールや筆で描かれた線の違い、色のちょっとした違いが特徴です。これらの違いが、世界でたった1つのユニークな作品へと導いています。私たちは、職人的な側面が商品を特別なものにすると信じています。
手縫いの刺繍やハンドペイントなど、職人の技巧を凝らした装飾がブランドの魅力のひとつですよね。時間をかけて丁寧に製作されていますが、平均価格140ユーロと手に届きやすい価格帯なのも、支持される要因かと思います。
その通りで、価格帯は非常に重要だと考えています。私たちが目指すのは、誰でも手の届く価格で、なおかつパーソナライズされた世界で唯一の商品を手に入れられること。
そのため、各商品は自社によってデザイン・設計され、原材料の品質基準が非常に高いファクトリーで開発しながらも、手頃な価格水準を維持することに注力しています。
「Le Nom」の商品が、自分への素敵なご褒美や愛する人への贈り物として、世界で代表的な存在になることが夢なのです。
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