Fashion Tech News Symbol
お気に入り閲覧履歴
/
NEW マイページ機能追加
お気に入りと閲覧履歴の機能が追加されました!
会員登録すると、さらに便利に利用できます。
2024.08.16

洗濯王子・中村祐一が説く「洗濯の基本となる3つのポイント」

リンクをコピーしました
黄ばみや臭いなど、なかなか解消できない服に関する悩み。
洗濯王子としてさまざまなメディアに引っ張りだこの中村祐一さんによれば、「料理教室のように洗濯を専門家に学ぶ人はおらず、誤った洗濯の仕方によって、しっかりと汚れが落とせていない」という。
洗濯の基本とは何か。重要なのは洗剤か洗濯機か。気になる点は多くあるだろう。そこで中村さんにご自身の活動とともに、洗濯の極意を教えていただいた。
PROFILE|プロフィール
中村 祐一(なかむら ゆういち)
中村 祐一(なかむら ゆういち)

洗濯家 国家資格クリーニング師
1984年3月1日生まれ。長野県伊那市のクリーニング会社「芳洗舎」3代目。「洗濯から、セカイを変える」という信念のもと、2006年から「洗濯アドバイス」という分野を切り開いてきたパイオニア。洗濯から考える、よりよい暮らし方の提案を行い、「衣・食・住」における「衣文化」の革新に洗濯の側面から取り組む。「洗濯王子」の愛称で、NHKなどのテレビ出演、日経新聞連載など各種メディアにも多数出演し、洗濯のアドバイスを行う。全国各地のクリーニング店メンバーと共同で運営する、洗濯のキホンを伝える講座「ゼロから学ぶ洗濯」も好評開催中。

洗濯王子の誕生

洗濯の仕事に就いたきっかけを教えてください。
もともと実家がクリーニング屋をやっていたこともあって、洗濯は身近な存在でした。他にやりたい仕事もなかったので、とりあえず家業のクリーニング屋を継ごうと思いました。父がずっと腰を悪くしていて杖をつきながら仕事をする姿を見て、助けになればいいかなと思ったのも理由です。
番組出演をきっかけに、洗濯王子と名付けられたようですね。
当時、ハンカチ王子とかハニカミ王子が世間をにぎわしていたので、その一環で付けられました。最初は戸惑いましたが、今ではニックネームのような感じで慣れました(笑)。
どういった経緯で、番組に呼ばれるようになったのですか。
当時、実家の経営状態が好ましくなく、メディアで宣伝する方法がないかと考えていました。差別化を図る方法を探していくなかで、料理教室の先生や収納の達人といった、その道の極意を伝える人がいるのに、洗濯の先生はいないことに気づきました。
そこで自分で洗濯アドバイザーを名乗って発信をし始めたら、意外と洗濯で悩んでいる人が多いことに気づきました。お店の宣伝という意識はなくなり、悩みに応える活動として続けていくなかで、メディアに声をかけていただく機会が増えました。

衣生活をきちんと考える暮らしを、洗濯から提案

「洗濯からセカイを変える」という理念を掲げていますね。
洗濯といっても、考える要素は多岐にわたります。どういう風に洗うのか、洗剤をどれにするか、水をどれだけ使うのか、洗濯機をどう使うのか。そこから、乾燥や保管、次の着こなしまで考えていくと、洗濯の見直しは衣服に関わるすべての事象に繋がっていきます。
ファッション分野でのサステナビリティといえば、大量廃棄の問題やリサイクルの仕方が議論されますが、本来一度作ったものをできるだけ長く使うことを考えることが、一番負荷が少ないはずです。服をいい状態で長く着ることは環境負荷の低減に繋がりますし、洗濯から変えていくと、実はすべてが変わっていく。そういう思いで活動をしています。
活動の一環として始められた「センタクスタジオ」はどういった目的があるのでしょうか。
こちらは料理教室におけるキッチンスタジオのようなものです。洗濯を教える教室として、2014年から始めました。 洗剤の選び方からアイロンのかけ方まで、広く洗濯に関わる技術を教えてきました。
現在は閉鎖し、「センタクアトリエ」へと姿を変えましたが、洗濯講座は、現在もクリーニング屋の仲間とオンラインや全国各地で開いています。
「センタクアトリエ」は、どういった目的で建てられましたか。
長野県の自宅兼仕事場で、洗濯を生活の中心に据えた設計の家になります。
当時、ランドリールームや洗濯のスペースが家の中にあるのは稀でした。どちらかというと、洗濯は隅に追いやられがちで、洗濯機が置ければいいという間取りが多かったと思います。皆さん、キッチンやリビングには予算を割くのですが、衣食住の衣については、あまり意識が向けられていなかったと思います。
洗ってから、干す、畳む、収納するという衣類の導線を考えると、暮らしがより良くなるという提案をしたかったので、そのモデルとなるアトリエを建てました。
住宅関連の会社さんとのやり取りなども増え、センタクアトリエができた2018年以降からランドリールームが標準装備されるようになったお家が増えてきた印象です。
1 / 4 ページ
この記事をシェアする
リンクをコピーしました
CONTACTお問い合わせフォーム
ご質問やご要望がございましたら、以下のフォームに詳細をご記入ください。
お問い合わせ項目必須