黄ばみや臭いなど、なかなか解消できない服に関する悩み。
洗濯王子としてさまざまなメディアに引っ張りだこの
中村祐一さんによれば、「料理教室のように洗濯を専門家に学ぶ人はおらず、誤った洗濯の仕方によって、しっかりと汚れが落とせていない」という。
洗濯の基本とは何か。重要なのは洗剤か洗濯機か。気になる点は多くあるだろう。そこで中村さんにご自身の活動とともに、洗濯の極意を教えていただいた。
PROFILE|プロフィール
中村 祐一(なかむら ゆういち)
洗濯家 国家資格クリーニング師
1984年3月1日生まれ。長野県伊那市のクリーニング会社「芳洗舎」3代目。「洗濯から、セカイを変える」という信念のもと、2006年から「洗濯アドバイス」という分野を切り開いてきたパイオニア。洗濯から考える、よりよい暮らし方の提案を行い、「衣・食・住」における「衣文化」の革新に洗濯の側面から取り組む。「洗濯王子」の愛称で、NHKなどのテレビ出演、日経新聞連載など各種メディアにも多数出演し、洗濯のアドバイスを行う。全国各地のクリーニング店メンバーと共同で運営する、洗濯のキホンを伝える講座「ゼロから学ぶ洗濯」も好評開催中。
洗濯王子の誕生
洗濯の仕事に就いたきっかけを教えてください。
もともと実家がクリーニング屋をやっていたこともあって、洗濯は身近な存在でした。他にやりたい仕事もなかったので、とりあえず家業のクリーニング屋を継ごうと思いました。父がずっと腰を悪くしていて杖をつきながら仕事をする姿を見て、助けになればいいかなと思ったのも理由です。番組出演をきっかけに、洗濯王子と名付けられたようですね。
当時、ハンカチ王子とかハニカミ王子が世間をにぎわしていたので、その一環で付けられました。最初は戸惑いましたが、今ではニックネームのような感じで慣れました(笑)。どういった経緯で、番組に呼ばれるようになったのですか。
当時、実家の経営状態が好ましくなく、メディアで宣伝する方法がないかと考えていました。差別化を図る方法を探していくなかで、料理教室の先生や収納の達人といった、その道の極意を伝える人がいるのに、洗濯の先生はいないことに気づきました。