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【リレーコラム】バンドのグッズを身にまとうこと──ライブハウスの物販スペースでなにが起こっているのか?(新山大河)

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PROFILE|プロフィール
新山大河
新山大河

大阪府堺市出身。立命館大学大学院先端総合学術研究科一貫制博士課程。専門は社会学、文化研究。ロックバンドShout it Outのベーシストとして、2016年ポニーキャニオンよりメジャーデビュー。バンド脱退後、立命館大学産業社会学部現代社会学科卒業。研究テーマはライフワークとしての音楽実践と生活について。ライブハウスでのフィールドワーク、バンドマンへのインタビュー調査を通じて研究をおこなっている。
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1.バンドのグッズを身にまとうこと

京都河原町、大学院の帰りに研究仲間とファミリーレストランで食事をとっていた。しばらくすると「今度のライブ、曲順はどうする?」といった会話が聞こえてくる。ギター、ベース、スネアドラム、エフェクターボード。多くの機材に挟まれつつ、隣で肩身を狭くして座るバンドマンたちがミーティングをしている。筆者がドリンクを取りにいく際、ふとベースケースに目を向けると、筆者がかつて所属していたバンドの缶バッジが、筆者の憧れのバンドの缶バッジと肩を並べていた。
筆者は音楽をやめてしまったが、少しでも残せたものがあって、それが何かしらの形で今も続いているのなら、こんなにも嬉しいことはない。缶バッジは2つとも、2015年前後に販売されていたものだった。筆者は7年ほど前に、ミーティングをしているバンドのベーシストと、どこかのライブハウスで同じ時間を共有していたのだろう。そう思うと「ああでもない、こうでもない」と話をしているバンドメンバーたちが、勝手ながら懐かしい旧友のように感じられた。
同じ趣味を共有しているのだから、素朴にそれは当たり前だろうと思われるかもしれない。しかし、どうして私たちは見知らぬ人々であっても、バンドのグッズを媒介として、親しみを感じたり、懐かしく思ったりするのか。

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