JA/EN

AI検索

関連ハッシュタグ

Articles

安定性に優れたロングセラーの最新作! アシックス「GEL-KAYANO(ゲルカヤノ)32」の実力

2025.07.03
初代モデルが1993年に登場して以来、世界中のランナーから愛され続けているアシックスの「GEL-KAYANO(ゲルカヤノ)」。長時間走行時のスムーズな足運びをサポートする機能性や、足元のグラつきを抑える安定性をハイレベルで備え、多くのランナーをフルマラソン完走へと導いてきた。
近年は、そのアーカイブモデルがファッションシーンにおいても高い人気を誇り、存在感を示している。シリーズ30周年を迎えた一昨年、大きなモデルチェンジを図った「ゲルカヤノ」。最新作「ゲルカヤノ32」はどのようなシューズに進化したのだろうか。
アシックスを代表するロングセラーモデルの最新作。「ゲルカヤノ32」22,000円(税込)

安定性と快適性を両立する「4D GUIDANCE SYSTEM」

アシックスには「ゲルニンバス」シリーズというクッション性に重きを置いたモデルがあるが、「ゲルカヤノ」シリーズはスタビリティ、つまり安定性にフォーカスしたシューズとなる。
 高いクッション性に優れたシューズは着地衝撃を和らげてくれる一方で、スタイビリティに優れたシューズは着地時のブレやグラつきが少なく、オーバープロネーションを抑制してくれる。
オーバープロネーションとは、着地時に踵が過度に内側に倒れ込むランニング挙動のこと。長時間、長距離のランニングをしていると、疲労とともにプロネーションが強くなり、着地が不安定になっていく。すると、脚の筋肉や膝などの関節にかかる負担が大きくなる。脚力が不十分で、フォームが安定していないビギナーランナーの場合、とくにその傾向が強くなる。安定性に優れた「ゲルカヤノ」は、ビギナーランナーが安心して足を任せることができるというわけだ。
 安定性と快適性の両立の肝となっているのが、「ゲルカヤノ30」から継続して採用されている「4D GUIDANCE SYSTEM(4D ガイダンスシステム)」。
 「4Dガイダンスシステムは、走行距離とともに変化するランナーの動きを研究して開発した機能構造です。ミッドソールを内側の踵部から中足部にかけて広がりを持たせた立体形状にすることで、走行時の過度な倒れ込みを抑制。アーチ部に横に張り出すように高反発でソフトなフォームパーツを配置することで、疲労時に必要になる安定性と、快適な履き心地を実現しています。
踵部には適切な傾斜があり、ヒールコンタクト(踵からの接地)時の前方への体重移動をスムーズにします。さらに、靴底の接地面積を広くすることで、安定した足運びをサポートします」と、アシックスジャパン株式会社 商品企画担当の藤幡知子さんは話す。
アーチ部に搭載された高反発フォームパーツは、4Dガイダンスシステムの象徴的な部分
接地面積が広くとられたアウトソールには、独自開発のラバー素材2種類を配したHYBRID ASICSGRIP(ハイブリッドアシックスグリップ)を採用。中足部にはさまざまな路面コンディションで優れたグリップ力を発揮するASICSGRIPを、爪先と踵部分には耐摩耗性に優れたAHARPLUS(エーハープラス)を採用

前足部の厚さが2mm増し、クッション性と快適性がアップ

今回のもっとも大きなアップデートポイントは、ミッドソール前足部が2mm厚くなったことだろう。ミッドソール全面に採用されているのはFF BLAST PLUS(エフエフブラストプラス)。前作「ゲルカヤノ31」には、素材の約24%に植物由来のものを使い環境配慮がなされたFF BLAST PLUS ECO(エフエフブラストプラスエコ)が採用されていたが、呼び名が変更されただけで、今回のものも同じ素材とのこと。踵部には、前作同様、衝撃緩衝機能、PureGEL(ピュアゲル)が内蔵されている。
 「クッション性と快適性の向上のために前足部を2mm厚くしたのですが、シューズ重量が上がるのは避けたかったので、ミッドソールの形状を工夫し、全体の体積は同程度を維持。加えて、アウトソールのパターンを見直すことで、シューズ重量はわずかながら前作よりも軽くなっています」
 シューズ重量はメンズ27cmで300g(前作は305g)、ウィメンズの25cmで256g(前作は270g)となっている。
ミッドソールにはFF BLAST PLUSを採用。前足部が前作より2mm厚くなった
またウィメンズモデルに関しては、ミッドソール前足部の上部に六角形の細かい溝を入れ込んだ、3Dスペース構造が採用されている。
 「3Dスペース構造は、ゲルカヤノ29にも採用されていたテクノロジーで、六角形の細かい溝を設けることで着地時の変形を促し、さらなるクッション性を生み出すものです。今回、ミッドソール前足部が2mm厚くなりましたが、男性と比べると体重が軽く、脚力が強くない女性でもクッション性の高さを最大限感じられるように、3Dスペース構造を採用しました」
ウィメンズモデルのみ前足部に3Dスペース構造が採用されている

足とシューズの一体感も向上

アッパーには、部位に応じて編み方や孔の大きさを変え、通気性とフィット性を高めたエンジニアードメッシュを採用。シュータンは、アッパー内側と繋がる構造になっており、足とシューズの一体感、フィット性を高めている。そのシュータンは、左右非対称の設計になっており、内側の方がよりサポート性が強くなっている。ソールのみならずアッパーも足が内側に倒れ込むのを抑制する設計になっているのだ。
 実際に足を入れて、まず感じるのは踵のフィッティングの良さ。これはアシックスのランニングシューズに共通する部分だが、踵がしっかりと、かつソフトにホールドされるので、走行中に足が不要にシューズ内で動くことがない。これは、靴擦れやマメなどのトラブルを防ぐことに繋がるはず。
シュータンとアッパーがシューズ内部で一体化されたシュータンウイング構造。内側のサポートが厚くなっている
走り出して感じるのは、安定性の高さ。同じアシックスのランニングシューズと比較すると「ゲルニンバス」のクッション性や「NOVABLAST(ノヴァブラスト)」のバウンス感のような際立ったものはないのだが、走っていて安定感、安心感がある。
走る距離が長くなればなるほど、疲れてフォームが崩れてきたときほど、「ゲルカヤノ32」のサポート力の高さはありがたく感じるはずだ。ハーフマラソンやフルマラソンのレースで完走を目指したいランナー、日々のジョギングをトラブルなく楽しみたいというランナーにとてもフィットするシューズだろう。
ずっと走っていられそうな安定性の高さと快適性が「ゲルカヤノ32」の魅力

PROFILE

藤幡 知子(ふじはた ともこ)

アシックスジャパン株式会社 カテゴリー統括部 パフォーマンスランニングフットウエア&アパレル・エクィップメント部 FWプランニング・MDチーム

ゲルカヤノシリーズやゲルニンバスシリーズなど、エントリーランナー向けモデルと、キッズランニングシューズのマーチャンダイジングを担当。本格派ランナーが多い会社において、初心者ランナーのマインドを大事にしながら、日々シューズと向き合っている。

Text by Fumihito Kouzu

Tags

この記事はいかがでしたか?

シェアリンクをコピーしました

Related Articles

Related Database