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安定性に優れたロングセラーがさらに快適に! アシックス「GEL-KAYANO 33」の進化
初代モデルが1993年に登場して以来、世界中のランナーから愛され続けているアシックスの「GEL-KAYANO(ゲルカヤノ)」。長時間走行してもスムーズな足運びができるサポート性や、足元のぐらつきを抑える安定性をハイレベルで備え、多くのランナーをフルマラソン完走へと導いてきた。
近年は、「ゲルカヤノ」にインスパイヤされたシューズがファッションシーンにおいても高い人気を誇り、存在感を示している。
シリーズ最新作「ゲルカヤノ33」には、新たなスタビリティ機能であるFLUIDSUPPORT(フルイドサポート)というテクノロジーが採用された。FLUIDSUPPORTとは一体どんなものなのか。そして、新生「ゲルカヤノ」はどんな進化を遂げたのだろうか。

安定性と心地よさを両立したFLUIDSUPPORT
2023年に登場した「ゲルカヤノ30」には、新しい機能構造として、4D GUIDANCE SYSTEM(4D ガイダンスシステム)が採用された。以来、4D ガイダンスシステムは、前作「ゲルカヤノ32」まで継続して搭載され続けてきた。 4Dガイダンスシステムとは、走行距離とともに変化するランナーの動きを研究して開発した機能構造だ。ミッドソールを内側の踵部から中足部にかけて広がりを持たせた立体形状にすることで、走行時の過度な倒れ込みを抑制。アーチ部に横に張り出すように高反発でソフトなフォームパーツを配置することで、疲労時に必要になる安定性と、快適な履き心地を実現した。
さらに、踵部には適切な傾斜があり、ヒールコンタクト(踵からの接地)時の前方への体重移動をスムーズなものにする。
そんな4D ガイダンスの考え方を踏襲しつつ、体の自然な動きと調和するように、研究とテストを経て開発した新たなスタビリティ機能が、FLUIDSUPPORTなのだ。
「ゲルカヤノ33は、安定性と快適性の両立を目指したモデルになります。FLUIDSUPPORTについてですが、疲労によるランナーのフォームの変化を考慮してサポートするという点は、4D ガイダンスシステムと共通です。また、ミッドソール内側の踵部から中足部にかけて広がりを持たせている点も変わっていません」と、アシックスジャパン株式会社 商品企画担当の鶴石佳也さん。
大きく変わったのは、ミッドソールの構造だ。前作では、ミッドソール全面にFF BLAST PLUS(エフエフブラストプラス)を採用し、アーチ部に高反発でソフトなフォームパーツを配置していた。一方、今作のミッドソールは2層構造をとっている。上層に柔らかく反発性に優れたFF BLAST MAX(エフエフブラストマックス)、下層に少し硬さがあり安定性の高いFF BLAST PLUSを採用している。
フォーム素材のバランスが、部位によって異なっているのも特長だ。踵部内側はFF BLAST PLUSのボリュームが大きく、中足部内側はFF BLAST MAXのボリュームが大きい。前足部にいくと下層のFF BLAST PLUSは二股に分かれ、中央部はFF BLAST MAXのみになる。この構造こそがまさに“FLUID(流動性)”に寄与するポイントとなる。
足の動き全体にわたってスムーズに連続してサポートする構造で、踵の接地からつま先の蹴り出しまで、 安定性に優れた足運びを実現している。


「ゲルカヤノ32は、疲れてフォームが崩れてきたときに中足部内側の反発性に優れたフォームパーツが支えるようなイメージだったかと思うのですが、今作は、ミッドソール内側の厚みのあるクッション材とシューズ形状によって、自然にランナーの足を支えながら快適かつスムーズな足運びをサポートするようなイメージになります。
快適でスムーズな走りにフォーカスしたモデルではありますが、もちろん安定性が損なわれているわけではなく、前作同様に安定感のあるシューズとなっています」
踵部には前作同様、衝撃緩衝機能のPureGEL(ピュアゲル)が内蔵されている。また、スタックハイト(ソール全体の厚さ)は、踵部が40mm、前足部が32mm(メンズ27.0cm)となっている。
スムーズな走行をサポートするアウトソールパターン
アウトソールのパターンおよび、素材配置も見直された。 「アウトソールには、独自開発のラバー素材2種類を配したHYBRID ASICSGRIP(ハイブリッドアシックスグリップ)を採用しています。踵、爪先、それから外側部分に耐摩耗性に優れたAHARPLUS(エーハープラス)を、内側と前足部中央部分にさまざまな路面コンディションに対して優れたグリップ力を発揮するASICSGRIP(アシックスグリップ)を使用しています。
また、内側のラバーを曲線状に配置したライン構造により、靴底のしなやかな曲がりをコントロールし、スムーズな走行をサポート。さらに、前足部の楕円形の意匠が足の動 きにしなやかにフィットし、よりやわらかなクッション性を提供します」

新時代のスタビリティモデル
実際に「ゲルカヤノ33」を履いて走ってみると、今までの「ゲルカヤノ」とは異なる新しい感覚が得られる。 従来のスタビリティモデル特有の土踏まず周辺が支えられているような感覚はないのだが、オーバープロネーション(着地時に踵が過度に内側に倒れ込むランニング挙動)に対する不安感はない。着地時の安定感(特に踵部周辺)は高いものの、硬さや不自由感があるわけでもない。前方への重心移動はスムーズに行え、FF BLAST MAXのおかげで蹴り出し感はとてもソフト。とても快適に走ることができた。
前作「ゲルカヤノ32」も安定性と快適性を両立したスタビリティモデルであったが、「ゲルカヤノ33」は心地よさがさらにもう一歩進んだ、新時代のスタビリティモデルと言えるかもしれない。
PROFILE

鶴石佳也(つるいし かや)
アシックスジャパン株式会社 パフォーマンスランニングフットウェア・アパレル部 FWプランニング・MDチーム
クッションサイロ・スタビリティサイロのマーチャンダイジングを担当。学生時代に13年間、陸上競技を経験。現在は気が向いたときに週2回程度ランニングを行い、日常の中で走る楽しさを感じている。
Text by Fumihito Kouzu











