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シリーズ誕生から10周年:ユニクロ「感動ジャケット」がもたらす“感動”の正体とは?

2025.03.18
いくらビジネススタイルのカジュアル化が進んでいるといっても、大人たるもの、ジャケットを着るシーンは少なくない。
ならば、できるだけ軽くて、動きやすいやつがいい。こんなご時世だから、コスパも大切である。
そんなとき、筆頭候補に上がるのが、UNIQLO(ユニクロ)の感動ジャケットだ。
折しも2025年はシリーズの原点となったパンツのデビューから10年という節目の年。株式会社UNIQLOのPRチームが「感動」というワードに込めた思いを語る。

原点はレジェンドゴルファーの意見を採用したパンツ

まずは感動ジャケット誕生の経緯をおさらいしよう。
「2014年にUNIQLOは、グローバルブランドアンバサダー契約を結んだオーストラリアのプロゴルファー、アダム・スコット選手の意見を取り入れたパンツを発売しました。
このパンツが感動シリーズの原点です。彼のリクエストは『超軽量、超伸縮、超速乾のパンツが欲しい』というリクエストでした。
ですが、その要望に100%応えられる素材が存在しなかったため、2006年から戦略的パートナーシップを結んでいる東レと組んで、新しい素材を開発することにしたんです」

東レと一緒に独自のポリエステル素材を開発

開発チームが注目したのは、スポーツウエアにも使われるポリエステル素材だった。
試行錯誤の末、UNIQLOは独自のポリエステル素材を開発し、2015年にこの素材を使った「ドライストレッチパンツ(ウールライク)」を発売する。
その後、改良が続けられ、この素材は伸縮性、速乾性、軽量性、肌離れのよさ、通気性という5つの機能をあわせ持つ素材へ進化を遂げた。
「体の動きや姿勢に合わせて伸縮するのが第一条件です。
伸縮性の異なる2種類の成分を掛け合わせた糸を使うことで、構造がくるくるとしたスパイラルになり、優れたストレッチ性が生まれます。
また、速乾性の高い繊維を使っているため、汗をかいたり、洗濯したりしても、すぐに乾きます」
素材は適度なハリコシを維持しつつ、あえて粗目に織り上げることで軽量化と通気性の向上に成功。表面の凹凸は、汗ばむ肌でも張り付きにくいドライタッチにもつながった。

光沢を軽減することで天然繊維のような風合いを実現

ただ、風合いが高いハードルになった。
「UNIQLOが目指していたのはあくまで日常の幅広いシーンで着られるデイリーウエアでした。
特にビジネスシーンでも着用するには、いかにも化繊な質感ではなく、天然素材のような風合いを持たせる必要がありました。
そこで開発チームはさらなる試行錯誤を重ね、素材の光沢を軽減することで、ウールを思わせる上品な風合いを実現したんです」
現行の素材では伸縮率が15%を超え、ジャケットは約8時間で完全に乾くという。重量に関しても、ジャケットは約380gとウール製の半分以下に抑えられている。
「ドライストレッチパンツのヒットで手ごたえを得たことで、このパンツを軸に感動シリーズとしてブランディングしていくことになりました」
2018年には同じ素材を使った感動ジャケットをリリース。
「ジャケットとパンツでセットアップ使いができるようになったことで、ビジネスウエアとしても浸透しました。感動ジャケットはデザインやシルエットをアップデートしながら、毎シーズン展開しています。
2022年にはUVカット機能をプラスしたウィメンズでの展開を開始しました」

今シーズンはUNIQLO : C(ユニクロ:シー)初の感動ジャケットも

感動シリーズの誕生10周年となる2025年春夏シーズンは、感動ジャケット、感動パンツともにバリエーションが増大するという。
「今シーズンの商品ラインアップは全13アイテムです。通年販売の既存6アイテムに加えて、新たな2アイテムを1月末に発売し、UNIQLO : Cからは5アイテムを2月28日に発売しました」
「感動ジャケット」 7,990円(税込)
今シーズンの注目モデルは、UNIQLO:Cにラインナップされる「感動ジャケット」だ。
「クリエイティブディレクターのクレア・ワイト・ケラーが手がけるUNIQLO:C初の感動ジャケットです。
デザインはベーシックなフラップポケット仕様の3つボタンで、シルエットはほどよくゆったりとしたレギュラーシルエットを採用しました。左右の内ポケットやボタンで開閉できる袖口など利便性にもこだわっています」
風合いはウールやコットンのようで、化繊ならではの安っぽさは感じられない。汗ばむ季節には、自宅の洗濯機で洗えるイージーケア性もアドバンテージになるだろう。
「感動タックパンツ」 4,990円(税込)
同じくUNIQLO:Cにラインナップされた「感動タックパンツ」は、ワンタックとゆったりとした腰回りが特徴のスラックスタイプだ。
テーパードしたシルエットとセンタークリースの相乗効果によって脚のラインはすっきり見える。
感動ジャケットとのセットアップでも単品使いでも、幅広いシーンに使えそうだ。
「ウエストはドローコードのついたゴム仕様です。イージーパンツのような快適なはき心地を味わえます」
「感動ジャケットリラックスフィット」 6,990円(税込)
ウィメンズコレクションでは、「感動ジャケットリラックスフィット」が注目株だ。
「カーディガン感覚で羽織れる、ゆったりとしたシルエットが特徴です。2ボタンのパッチポケット仕様というカジュアルなデザインが相まって、リラックス感が漂う一着に仕上がりました。
感動素材の機能に加え、紫外線を防ぐUVカット機能も付与されています」

快適さと品のよさを兼ねそなえた都市生活者のユニフォーム

コロナ禍以降、着心地のいい服を求めるニーズは高まる一方だ。デイリーウエアがまるでスポーツウエアのような機能性を持ち始め、その一方で、スポーツウエアはライフスタイルへと領域を広げている。両者のボーダーはどんどん曖昧になりつつある。
「さまざまなブランドがデイリーウエアとスポーツウエアを融合させた服作りを行っていますが、UNIQLOは素材の機能性はもちろん、見た目においても高いレベルを実現していると自負しています」
ユーザーからも「あまりの軽さと動きやすさに驚いた」「シワに強いから、乗り物での移動中も快適」といった、さまざまなよろこびの声が届いているという。
「とはいえ、感動シリーズの海外での認知はまだまだ、という状況です。ヒートテックもそうでしたが、一度でも袖を通していただければ、その機能性を実感していただけると確信しています。今後は素材のアップデートを続けながら、海外での販促にも力を入れていきます」

着心地はスポーツウェアのように快適で、見た目はウールのジャケットのようにきちんとして見える。“感動”は世界へと広がっていく。

Text by Ryota Osujo

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