JA/EN

AI検索

関連ハッシュタグ

Articles

ケラスターゼから新シリーズ「プルミエール」が誕生! “日本生まれの先進テクノロジー”に迫る

2024.11.07
1990年に日本に上陸して以来、多くの人から支持を得ている「KÉRASTASE(ケラスターゼ)」。その製品の実力は一般の消費者だけでなく、美容師や美容家といったプロからも認められている。
そんなケラスターゼから、「プルミエール」という新しいシリーズが発売された。このシリーズには、日本の研究所で生まれた先進テクノロジーが採用されている。
今回は同ブランドでプロダクトマーケティングを担当する園部さんと、開発研究を担当する西山さん・アイザックさんに、同ブランドの成り立ちやプルミエール誕生の裏側についてお話を伺った。

PROFILE

園部 由香里(そのべ ゆかり)

ケラスターゼ本部 グループ プロダクト マネージャー 

PROFILE

西山 未来(にしやま みらい)

博士
リサーチ&イノベーションセンター 
ヘア開発研究所 
サイエンティフィックコミュニケーション 
マネージャー 

PROFILE

LEE Isaac Eng Ting(リー アイザック エンティン)

ロレアルリサーチ&イノベーションセンター 
ヘア開発研究所 
ヘアケア&マネージャビリティ 
ラボマネージャー 

得意分野の異なる研究所を、世界中に設置

まず、ブランドの成り立ちについて教えてください。
園部ケラスターゼは1964年にパリで誕生し、今年で60周年を迎えました。1960年代の美容室は、パーマやセットをする場所でしかありませんでした。そんな時代に、「美しい髪は健康な頭皮から生まれる」という理念に基づいたヘアケアを提唱したのがケラスターゼです。
また当時の自宅でのヘアケアといえば、衛生面を保つために髪を洗うだけでした。そこでケラスターゼは、サロンでのエステ効果を高め、美しさを持続させるために自宅でも髪をケアする重要性を説き、「ホームエステ」という概念を育んできました。
美しい髪を長く保つためには、毛髪だけではなく土台となる頭皮のケアも必要不可欠です。そのためケラスターゼでは、“髪の土台である頭皮を健やかにしてこそ美しい髪が生まれる”という考えのもと、製品開発を行っています。
製品開発の際に御社が大切にしていることを教えてください。
園部ケラスターゼでは、「Care for hair」「Care for people」「Care for the planet」を掲げています。これまで、すべての髪質・髪悩み、お客様それぞれに合ったケア、環境のことを大切にして製品開発を行ってきました。
また、“ケラスターゼがヘアケアをサポートします。お客様には安心して自由なヘアスタイル・髪色をお楽しみください”という思いを込めて、ブランドメッセージには「You dare we care」を掲げています。
新しいプロダクトを展開する際には、消費者調査やトレンドの分析・予測をし、プロフェッショナルブランドだからできる半歩先のヘアケア製品を展開しています。
たとえば、髪のダメージに悩まれている方は以前から多いですが、最近ではダメージの程度に応じたケアがより求められるようになりました。また、若い方でもヘアロス(抜け毛)に悩んでいる方が増えてきています。
こうした多様化する髪の悩みにアプローチするために、弊社の研究所で開発された独自のテクロノジーを活用して製品開発を行っています。
世界中に研究所を設置していると伺いました。
西山フランス本社の他に、「ハブ」と呼ばれる6つの地域拠点(アメリカ・ブラジル・南アフリカ・インド・中国・日本)と、20の研究センターがあります。
地域によって美容習慣や髪の性質が異なるので、その地域でのニーズを踏まえて製品開発を行えるように、世界中にたくさんの研究拠点を置いています。
研究所は、さまざまな役割を持つチームに分かれています。たとえば、消費者のニーズをきめ細やかに吸い上げるチーム、材料開発に特化したチーム、外の研究機関と連携しながら一つひとつのアクティブな機能の解析を行うチームなどです。
これらのチームが密接に連携して優れた技術を生みだし、それを世界規模で検討して世界中のお客様に使っていただけるよう展開しています。
アイザック各研究所が得意分野を持っています。日本のハブでは髪の内部補修の研究が非常に盛んですし、ブラジルと南アフリカのハブではカールパターン(髪のうねり)の研究が盛んです。
いろいろな分野の研究が同時に進行しているので、必要に応じて各研究所の知見を共有し合えることもメリットです。たとえば、日本でパーマがブームになったときには、ブラジルや南アフリカで研究・開発した知見や技術を生かして製品作りができます。

日本生まれの先進テクノロジーを採用した「プルミエール」

今年は、新シリーズ「プルミエール」を発売されていますね。
2024年5月に発売された「プルミエール」
西山プルミエールには、日本の得意分野である内部修復の研究が生きています。今回の研究開発においては、「真の内部修復とは何か」「ダメージのない髪内部からくる“本当の髪の強さ”は、どのように手に入れることができるのか」と、原点に返って研究をスタートさせました。
研究を進めるなかで、私たちはそのカギがカルシウムなどの金属イオンにあることに気付きました。髪はダメージを受けると多孔質(無数の小さな穴の空いた状態)になります。日常的に使っている水にはカルシウムが少し含まれているのですが、多孔質になった髪にカルシウムが蓄積することで、髪の補修が邪魔されてしまうのです。
この発見が、プルミエールに採用した先進テクノロジー「ペア補修」の開発につながっていきました。
アイザックさまざまな配合成分とその組み合わせを検討した結果、クエン酸とグリシンの組み合わせで効率よくカルシウム除去を行い、髪の強度を上げられることが分かったんです。この知見をもとに、ペア補修テクノロジーが誕生しました。
西山プルミエールでは、シャンプー前に行うスペシャルケア「プレトリートメント」を取り入れており、この過程で髪内部のカルシウムにアプローチし、ケア成分を髪の内部まで浸透させられるような設計になっています。
さらにライン使いしていただくことで各ケアの効果がより生きる仕様になっているので、ぜひラインで使ってみてほしいです。
プルミエールの開発時にこだわったことを教えてください。
西山“ペア補修テクノロジーが髪の毛の内部構造にどのように影響を及ぼすのか”を追求して開発に応用したことです。研究の過程で国際的な研究機関「SPring-8」の研究者と連携し、髪の内部構造がどのように強化されたのかをミクロレベルで解析しました。
アイザック弊社は伝統的にサイエンスを大事にしている会社で、とても真面目に研究に向き合うDNAが受け継がれているんです。今回の研究ではSPring-8以外にも、さまざまな研究機関と連携して効果を追求しました。
髪の内部修復メカニズムをより深く理解することで、使ってくださった方が本当に効果を感じられるものを開発できたのではないかと思っています。
「ペア補修テクノロジー」の開発には10年の月日がかかったそうですね。
アイザック弊社は消費者に一番合うもの、そして安全性を考慮したものを提供することを常に念頭に置いています。そのため、開発した製品の仕上がりはもちろん、それができるまでの各過程にとても時間をかけているんです。特に配合成分について調べるのは、かなり時間がかかりますね。
また、製品が出来上がってもすぐに市場には出しません。たとえばいろいろな国での消費者評価や、安全性・安定性の確認には1年半から2年ほどかかります。
時間をかけて慎重なチェックを重ねているので、弊社の製品を市場に出すときは自信を持って送り出せています。
西山特にプルミエールは効果を実感できるかどうかを突き詰めた製品なので、今まで以上にテストを繰り返して作り上げられています。
開発時に、苦労したことを教えてください。
アイザック世界各国の研究者とのオンライン会議で、日本のお客様が好む髪の繊細な手触り(素髪感)を理解してもらうのが難しかったですね。
“トリートメント”という概念は日本が発祥で、海外では新しい概念です。日本では、髪の表面だけのコーティングではなく、髪の内部補修から外部のコーティングまでの一連の流れを“トリートメント”と考えているのですが、それがとても特徴的なんです。
西山“健康な髪が持っている、髪そのものの強さ”などいろいろな表現で伝えたのですが、なかなか言葉では伝わらず。やはり触ってもらうのが一番なので、日本の研究所に集まってワークショップを行い、素髪感のよさを体感してもらいました。
技術面以外でのこだわりはありますか?
園部香りはケラスターゼの特徴でもあるため、特にこだわりを持っています。フランチャイズ(製品群)ごとに著名な調香師によって作られた香りを採用しており、各製品の世界観を表現しています。
プルミエールで表現した世界観は、イタリアの色彩豊かな港町“ポルトフィーノ”。都会で生活している人たちが、休日にリゾート地でゆっくりと過ごすようなイメージで作っています。
また、洗練された製品パッケージも、ケラスターゼを体現する特徴的なデザインです。サステナビリティの観点で、再生プラスチックやリサイクルガラスを使用しています。
 実際にプルミエールを使用したお客様の反応はいかがですか?
園部お客様やサロンのスタイリスト様から、「使用前後で髪質感が変わった」「重くなりすぎずに髪がサラサラになった」「上品な香り」など、ありがたいことに大変ポジティブな声を多数いただいています。
プレトリートメントについては、今までにない新しい習慣なので使ってもらえるかどうか心配だったのですが、興味を持ってくださる方がたくさんいました。“ヘアケアの新ステップ”だと有名な美容家さんにも取り上げていただくなど、大きな反響をいただいています。
今後も、プレトリートメント用のアイテム「ダメージ リペア コンサントレ」をケラスターゼのスター製品になるよう育てていきたいと思っています。
西山実は内部補修の研究をしたときに、日本で好まれている素髪感が他の国の人たちに受け入れてもらえるかどうかも心配していたんです。ただ、髪のタイプが違っても、“髪の内部をきちんと補修する”という視点で考えると、意外にも世界中の人に幅広く使っていただけるようになりました。
「日本のローカルな研究から世界に通用するいい製品を作った」という、ひとつの例になるのかなと思っています。
最後に、ブランドのファンの方にメッセージをお願いします。
園部ブランドが誕生して以来、一貫して先進テクノロジーと世界中の美容師の皆様に支えられた高い技術を融合した最適なケアで、極上のラグジュアリー体験を提供してきました。
これからも、プロフェッショナルである美容師とともに、お客様一人ひとりの美しさの実現に向けて、さらなる製品開発とサービスの向上に努めてまいります。
また、弊社が展開しているサロンでは、頭皮や髪の状態を見てその人に合う製品を提案する「ディアグノシスカウンセリング」を行っています。カウンセリングの際には、頭皮や髪の状態を専用のカメラで撮影し、それをスマートフォンやタブレットなどに映して美容師とお客様が一緒に状態を確認できます。
ケラスターゼには150種類ほど製品がありますので、その中から髪の状態やお悩みに合わせて施術で使用するケア製品をご提案したり、おすすめのホームケアをご紹介したりします。ヘアケアでお悩みでしたら、ぜひケラスターゼサロンにも足を運んでいただけるとうれしいです。

Text by 奥山 りか

Tags

この記事はいかがでしたか?

シェアリンクをコピーしました

Related Articles

Related Database