

「ミタスニーカーズ」のディレクターである国井栄之さんが、毎週、独自の視点で気になるスニーカーをピックアップして率直な主観で語る動画「国井栄之のKICKS OF THE WEEK」との連動企画。
第16回は、「HOKA(ホカ)」が得意とするトレイルランニングの定番モデル「SPEEDGOAT 2 TS(スピードゴート2 TS)」を紹介。今回はなぜこのモデルを選んだのかその理由や魅力について国井さん本人に聞いた。
自社開発のフォームが高次元のバランスで噛み合う
「HOKA」といえば厚底スニーカーの先駆者的ブランドであったが、元々はトレイルランニングから生まれたモデルが主軸となっている。今回、紹介するモデルについて、国井さんはこう説明してくれた。
「『HOKA』のブランドのルーツはトレイルランニングから始まりました。坂道を下るときにおいて、緻密な計算に基づき一番安定する角度とソールの厚さを実現したことで、厚底になった経緯があるほどです。
今回紹介するのも、パフォーマンスカテゴリーから2017年に発表され、100マイル走るようなレースでも記録を出している選手が履くモデルのライフスタイル版です」

その厚底による履き心地のよさについても、国井さんはこう続ける。
「『HOKA』はよく履き心地がいいと評価されますが、その理由は自社開発したミッドソールのフォームにあります。
クッション性、反発性、耐久性が高いレベルで噛み合っていて、今まではチューニングの際、その3つのポイントのどこかに重きを置くと、どこかが弱くなってしまうことがありましたが、この3つをバランスよく兼ね備えているのが素晴らしいですね。
そのミッドソールに対して、アウトソールに『ヴィブラム社』のソールを貼ることでさらにグリップ力も増しています。

悪路を走るためには完璧な仕上がりというわけです」
パフォーマンスだけではなくライフスタイルモデルにも注力
「HOKA」の魅力はもちろんミッドソールだけではない。アッパーの機能に関しても国井さんはこう言及する。「アッパーも縫い目をなくしたシームレスな仕様で、足あたりの良さや通気性も確保しながら耐久性も兼ね備えているので、悪条件の中で求められるものを満たしています。
とはいえ、このモデルは当時発表されたものをライフスタイル仕様に落とし込んだモデルなので、最新のパフォーマンスモデルはもっとすごいことになっています。

でもこのモデルをタウンユースで履いても、その機能のすごさは実感できると思います」
国井さんがベタ褒めするこの本モデルだが、今回選んだ理由をこう語る。
「以前トレッキングモデルは紹介しましたが、やはり『HOKA』のブランドの根幹はトレイルランニングにあります。トレイルランニングのモデルでスポーツシーンでも信頼があって、なおかつライフスタイルでも実用的なモデルをこのタイミングでプッシュする必要があるという考えが、『HOKA』側と話し合って一致したのは大きな理由のひとつです。
『HOKA』は今までパフォーマンスモデルに注力してきたブランドではありますが、これからライフスタイルに向けたモデルを開発するチームが一新されました。

トレンドを組み込む訳ではないですが、感度の高い人たちもそのチームに集まってきているので、このタイミングでブラウンのトーナルカラーが出てくるのも、チームが一新された証明でもありますね」
国井さんの話からすると「HOKA」がまた生まれ変わるような印象なので、我々ユーザーにとっては期待しかない。
2026年秋に“あのモデル”が待望の復刻!?
今回の紹介した「SPEEDGOAT 2 TS」とともに発売されるモデル「MAFATE SPEED 2 TS(マファテスピード2 TS)」に関して国井さんはこう続ける。「『SPEEDGOAT 2 TS』のカラーパッケージとして『MAFATE SPEED 2 TS』も発売されるので、この2型をエクスクルーシブモデルとして『HOKA』の直営店、『ミタスニーカーズ』、虎ノ門にある『Herringbone Footwear(ヘリンボーン フットウェア)』で取り扱います。

僕が一番気になったのは、このカラーリング。トレイルランニングのパフォーマンスモデルはスポーティなカラーリングのものが多いのですが、今回の企画から出てきたシックなブラウンはライフスタイルならではのカラーリングだと思います。だからこそ、スタイリングにも取り入れやすいですよね」
このタイミングで国井さんから気になる情報があるということで、それに関してこう言及してくれた。

「トレイルランニングを根幹としてきた『HOKA』ですが、アウトドアカテゴリーのラインナップもすごく充実してきています。
ただ、商品名までは言えませんがブランドを代表するモデルが実は数年お休みをしています。そのモデルが復活するのが、2026年秋との情報があります。
その復活に向けてまずはこの2型でトレイルランニングが根幹にある『HOKA』のすごさを体感し、満を持して復活するそのモデルに足を入れてもらいたいという個人的な思いもあります。
だからこそこの春夏シーズンは、この2モデルで『HOKA』の魅力を再確認してほしいですね」
2026年を通して意欲的なモデルをリリースしていく予定の「HOKA」。今シーズンもこのブランドから目が離せなそうだ。
PROFILE
国井 栄之(くにい しげゆき)
mita sneakers ディレクター
東京の下町である上野から世界へ向けて独自のスニーカースタイルを提案するmita sneakersでディレクターを務める。数多くのブランドとのコラボモデルや別注モデルを手掛け、その手腕を発揮。現在は虎ノ門ヒルズにオープンしたショップ「Herringbone Footwear(ヘリンボーン フットウェア)」の外部ディレクターも務める。世界的プロジェクトから国内インラインのディレクションまで多岐にわたり、スニーカープロジェクトに携わるスニーカー業界の最重要人物。

mita sneakers
東京都台東区上野4-7-8 アメ横センタービル1F路面店TEL:03-3832-8346 営業時間(平日)11:00~19:30、(土日・祝日)10:00~19:30
Photo by Hiroyuki“Lily”Suzuki(StudioLog)
Text by Yasuyuki Ushijima(NO-TECH)
Original Movie

















