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ランドセル作りのノウハウを存分に生かした「TSUCHIYA KABAN(ツチヤ カバン)」の「OTONA RANDSEL(オトナ ランドセル)」とは

2025.09.26
国内有数のランドセルメーカー「土屋鞄製造所(つちやかばんせいぞうしょ)」。シーズンには全国の店舗に行列ができるほど、ハイクオリティなランドセルを求める人々でにぎわう。
そのランドセル作りで培ったノウハウを生かし、大人向けに展開されている「TSUCHIYA KABAN(ツチヤ カバン)」から登場したのが「OTONA RANDSEL(オトナ ランドセル)」だ。

子どもたちの笑顔と健やかな成長を願う、ご家族のためのランドセル

大人向けの鞄を展開するTSUCHIYA KABANのお話を伺う前に、まずはルーツとなるランドセル作りについて知ってほしい。
土屋鞄製造所は1965年、東京都足立区の小さな工房からスタートした。創業者の土屋 國男(つちや くにお)さんは、「子どもたちの笑顔のため、そしてわが子の健やかな成長を願うご家族の思いに応えるために」という思いを胸に、丈夫さと品格を追求し続けランドセル作りに取り組んだ。
そのクオリティの高さが評判を呼び、やがて国内有数のランドセルメーカーへと成長していった。そして土屋さんは2022年、革ランドセル製造の第一人者として、厚生労働省による「現代の名工」に選ばれた。80歳を超えた今もなお工房に立ち続けている。そのもの作りの精神は、現在では約700名にのぼる職人やスタッフへと受け継がれている。
創業のころの写真
創業者の土屋 國男さん
2015年にオープンした、工房併設の軽井澤工房店
軽井澤工房での生産の様子

大人向けの製品TSUCHIYA KABANがはじまる

創業から35年が経った2000年、ランドセル作りで培った確かな技術を生かし、大人向けの鞄作りがはじまった。そして2023年のリブランディングを機に、ブランドのグローバル展開を見据え、漢字表記からアルファベット表記へと刷新する。
今回ご紹介する「OTONA RANDSEL」については、株式会社 土屋鞄製造所 KABAN商品企画部デザイナーの舟山 真利子さんにお話を伺っていこう。
「土屋鞄製造所が創業50周年を迎えた2015年に、『OTONA RANDSEL』の第1弾が発売されました。実は、大人向けのランドセルを作ろうという構想は、現社長をはじめ、それ以前から社内で話題にのぼっていました。そして50周年という節目を迎えたタイミングで、「ランドセル作りの技術を生かしながら、新しい進化を形にして見せたい」という思いから、本格的に企画がスタートしたのです。
現在ではビジネスシーンで背負えるレザー鞄も一般的になっていますが、当時はまだそうしたアイテムはあまり見られませんでした。OTONA RANDSELは、世の中に存在しなかった新しい鞄として、ランドセル作りで培った技術を随所に取り入れ、大人の方々にもその機能性を実感していただける仕様が盛り込まれたアイテムとなっています」
工房で職人の手によって作られるOTONA RANDSEL

TSUCHIYA KABAN™の象徴的な存在

ここからは、実際に「OTONA RANDSEL」のアイテムを深掘りしていこう。洗練された雰囲気のなかに、ランドセルのディテールが見事に融合している。ほかのブランドでは決して見られない、唯一無二の存在感が際立つ。
「子ども用ランドセルは6年間の使用を前提に作られています。一般的にはコーティングされた革が主流ですが、一方でOTONA RANDSELには、大人用の鞄でよく使われるエイジングを楽しめるヌメ革を使用したモデルもあります。この革は土屋鞄製造所が長年使い続けてきた歴史ある素材で、OTONA RANDSELでそれを生かして作られたのが『001wide』というモデルです。
革を鞣すタンナーさんについても、私たちが作りたい革や製品に合わせて選んでいます。OTONA RANDSELで使われているヌメ革は、日本のタンナーが手がけたものです。デザイン面では、フォルムはランドセルの特徴である箱型を踏襲しており、荷物を安全に運べる形になっています。また、ランドセル特有の大きなフタである“カブセ”も特徴として取り入れています。
このカブセを留める金具についてですが、子ども用ランドセルでは一般的に“錠前”と呼ばれる回転式の金具が使われます。OTONA RANDSELでは、錠前の代わりに“差込錠”という金具を採用しています。これは、差し込むとストッパーが動いて固定され、外すときはストッパーを押して解除する仕組みになっており、スムーズかつ確実に開閉できる仕様です。
背面についても、子ども用ランドセルと同じく、U字型のクッションを採用しています。このクッションが背中に優しく馴染むことで、長時間背負っても疲れにくい背負い心地を実現しています。こうした快適さは、ランドセル作りで土屋鞄が長年積み重ねてきた技術の結晶であり、大人の方にもその価値を体感していただける仕様です。ランドセル文化のない海外では見られない技術であり、長年ランドセル作りに携わってきた土屋鞄ならではの特徴と言えます。
OTONA RANDSELでも同じ考え方で、肩ベルトにはランドセル特有の仕様を採用しています。これにより、肩や背中にかかる負荷が分散され、長時間背負っても疲れにくくなっています。また、大人は移動中に荷物を出し入れする場面が多いため、ベルトの設計や背負い心地がそうしたシーンにも快適に対応できるよう工夫されています。
たとえば通勤といった移動中、パスケースなどを鞄から取り出す場面も多いと思います。そのため、OTONA RANDSELではカブセを開けずに、横からポケットにアクセスできるデザインになっています。さらに、鞄の上部には手持ち用のハンドルも搭載し、背負いだけでなく手で持つ機会も想定されており、ビジネスシーンを始め、日常の様々な場面での使い勝手を考慮した仕様となっています。」
OTONA RANDSEL 001wide 187,000円(税込)
サイドポケットはカブセを下ろしたままでもアクセスできる
差込錠の仕様
OTONA RANDSEL 001wideの着用シーン

さまざまなレザーとバリエーション

OTONA RANDSELは、発売からの10年間でさまざまなバリエーションのアイテムがリリースされてきた。どのアイテムも、それぞれ異なる特徴を持っているという。引き続き、舟山さんにお話を伺っていこう。
「先ほどの硬いヌメ革とは異なり、イタリア・トスカーナ地方で鞣された、オイルをたっぷり含ませた柔らかくシボ感のある『バケッタ・ミリングレザー』を使った『002wide』というモデルもあります。基本的なデザインは001wideと同じですが、革の特性に合わせてポケットの仕様など、細部を調整しています」
OTONA RANDSEL 002wide 187,000円(税込)
バケッタ・ミリングレザーの柔らかい質感が感じられる一枚
背負い心地が優しいランドセル特有の技術を活かした背面の仕様と連尺という肩ベルトの仕様
OTONA RANDSEL 002wideの着用シーン
「防水仕様のモデルもラインナップされています。こちらはラージサイズのバリエーションもあり、使用されている革は『防水スムースレザー』です。3M社製の『スコッチガード™保護剤』で防水加工を施すことで、レザーにシミがつきにくい仕様になっています」
OTONA RANDSEL 003(防水) 187,000円(税込)
カブセを上げるとポケットが2つ付いている
OTONA RANDSEL 003(防水)の着用シーン
OTONA RANDSEL 003large(防水) 209,000円(税込)
OTONA RANDSEL 003large(防水)の着用シーン
「さらに、2023年に発売されたOTONA RANDSELの最新モデル『FT 001』は、従来の特徴であるカブセを大胆に省き、マグネットで開閉できる仕様になっています。ランドセルは曲線と直線の融合でフォルムが成り立っているため、その美しい形は崩さず、新たな解釈で作られたモデルです」
OTONA RANDSEL FT 001 253,000円(税込)
マグネット留めのトップが、全体のシルエットと開閉の所作をスマートな印象にしてくれる
OTONA RANDSEL FT 001の着用シーン
発売から10年を経て、TSUCHIYA KABANの象徴的な存在となったOTONA RANDSEL。
ビジネスシーンに限らず、その高いファッション性からカジュアルな場面でも広く取り入れられ、国内外で選ばれている。さらに、永久サポートといううれしいサービスもあり、“長く寄り添う本物”を求める人に、TSUCHIYA KABANは確かな答えを示してくれるだろう。

PROFILE

舟山 真利子(ふなやま まりこ)

株式会社 土屋鞄製造所

KABAN商品企画部 デザイナー

2005年6月土屋鞄製造所に新卒入社後、TSUCHIYA KABANの鞄・小物デザイン業務を担当。現在も入社当時と変わらずメンズ・ユニセックス・ウィメンズの商品開発を担当している

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