1990年代に流行した「芸能人は歯が命」というキャッチコピーをご存じだろうか。
株式会社サンギが展開する美白歯みがき剤「アパガード」のCMで放映されたもので、これにより一気に市民権を得た成分が「ハイドロキシアパタイト」だ。
サンギは、ハイドロキシアパタイトの研究を長年にわたって続けた結果、この成分がスキンケアにも有用なことを解明。2018年、スキンケアブランド「
HAP+R(ハップアール)」をローンチした。
ハイドロキシアパタイトは、スキンケアにおいてどのような働きを持っているのか。サンギの村田房雄さんに話を聞いた。
PROFILE|プロフィール
村田 房雄(むらた ふさお)
株式会社サンギ スキンケア事業部 ブランドマネージャー
ハイドロキシアパタイトの持つパワーとは
リン酸カルシウムの一種であるハイドロキシアパタイトは、骨の約60%、歯の象牙質の約70%、エナメル質の約97%、を占める成分だ。そのため、身体との親和性が非常に高い。「元々体内にある成分ですので、人工関節やインプラントの材料をはじめ、生体材料としても多く活用されてきました」
このハイドロキシアパタイトがユニークなのは、同じ化学式であっても粒子のサイズや形状により、違う特性を持たせることができるということ。
「そのうちのひとつが吸着効果です。ハイドロキシアパタイト入りの歯みがき剤は虫歯の原因となる歯垢を吸着除去します」