香りで気分が上がったり、疲れが和らいだり……。ふとした瞬間に香りの恩恵を感じたことがある人は多いだろう。
センター長を務める佐井賢太郎さんに、設立の経緯や、最新の香り事情などについて話を伺った。
PROFILE|プロフィール
佐井 賢太郎(さい けんたろう)
株式会社ACRO THREE ホリスティック リサーチセンター センター長
本物のモノづくりにこだわることで独自性を確立
精油や国産原料にこだわり、日本を意識したモノづくりで2009年にローンチされるやいなや、瞬く間に人気ブランドとなったTHREE。なかでも精油の香りへの支持はブランド発足当時から高い。「当時は類似ブランドも少なく、鮮度の高い価値提供ができていたのですが、そこから数年が経ち、似たようなデザインやコンセプトのブランドが出てきて、新鮮味という点では薄れてきていました。
正直、私たち自身も『自分たちのブランドにしかないものは何だろう』と話していたんですね。そのとき当時のボードメンバーが『我々は本物のモノづくりをしていて、本物であることがTHREEですよね』と言っていて。
当初は『本物って何だろう』って正直思っていたんですよ(笑)。でも役員にその問いをぶつけたところ『自分の言葉で、商品や開発のプロセスをきちんと表現できることが、本物のモノづくりをしている証しだよね』と返されたんです。確かに偽物を作っていたら、語れるストーリーは少ない。