Fashion Tech News symbol
Fashion Tech News logo
2023.02.20

大量廃棄問題を解決したい!在庫分析サービス「FULL KAITEN」とは?

フルカイテン株式会社は在庫分析サービス「FULL KAITEN」を開発・提供している。
「FULL KAITEN」開発・提供の目的は在庫分析だけではない。アパレル業界の大量生産・大量廃棄を減らし、資源と環境を守ることで子どもや孫の世代により良い地球を残すことだ。
「AI×SaaS×SDGs」という新しい取り組みに挑む同社ビジネス部門の責任者であるCOO宇津木氏にフルカイテン株式会社について、「FULL KAITEN」開発の経緯、同社や業界の今後についてお伺いした。

3度の倒産危機を乗り越え誕生したフルカイテン株式会社とは?

2012年設立のフルカイテン株式会社は、在庫分析サービス「FULL KAITEN」の開発・提供を展開している。
代表取締役CEO 瀬川直寛氏が「お客さまを笑顔にできる仕事で生きていく」と決意し、前身となるハモンズ株式会社を設立。ベビー服のEC事業に参入したものの、在庫問題が原因で倒産の危機を3度経験した。自社の在庫問題の解決のため、瀬川氏が大学で学んだAI・統計の知識を生かし、2017年に「FULL KAITEN」を事業化する。
「FULL KAITEN」は、EC・店舗・倉庫の手元の在庫をAI(機械学習)で予測・分析し、商品力を「見える化」する分析サービスだ。2018年9月にはベビー服事業を売却し、社名をフルカイテン株式会社に変更した。
同社にとって「FULL KAITEN」の担う役割は在庫分析だけではない。AIによって大量生産・大量廃棄を減らし、限りある資源と環境を守ることを目指している。
同社は現在「世界の大量廃棄問題を解決する」をミッションに掲げている。瀬川氏は「FULL KAITEN」の開発・提供を通じて、大量廃棄による、資源や気候変動に関わる現在の地球が抱える課題の解決に繋げ、子供や孫の世代により良い地球を残す未来を見据えている。

在庫分析サービス「FULL KAITEN」とは?

「FULL KAITEN」とは一体どのようなサービスなのだろうか。アパレル企業の在庫分析がなぜ資源・環境問題の解決に繋がるのだろうか?
「在庫分析クラウド『FULL KAITEN』はプロパー消化率の向上や不要な値引き販売の抑制、客単価の向上、移動すべき在庫とその数などを予測できます。現在約200ブランドで導入されており、大手アパレル企業やスポーツメーカーなどの在庫問題解決の支援をしています。
アパレル小売業界の在庫問題の現状は『供給過多』と言えます。『FULL KAITEN』を利用する企業の導入当初のデータを用いて、アパレル・ライフスタイル34社(対象ブランド数:168)を対象に調査を行ったところ、各企業が抱えている全商品のわずか20%の商品で利益の8割を生み出していることが分かりました。
残り80%のSKU(在庫管理の最小単位)はわずかな粗利益しか生み出せておらず、固定費(販売管理費)を考慮すると赤字と推測されます。『FULL KAITEN』は利益を生み出せていない80%の商品から、不良在庫化を予見し対策をとることで売れるはずの商品を探し出し、早期に適切な対応が可能です。
結果、不要な値引きを極力抑えながら在庫を利益に変えるという価値を提供しています。各社の利益改善はもちろん、売れ残り商品の廃棄や、サプライチェーンにおけるCO2排出をはじめとした環境負荷の面でも、『無駄な商品を作らない』という姿勢が大変重要です」
在庫を利益に変えることは、企業にとってプラスになる。さらに廃棄量やCO2排出を抑えることで、SDGsに取り組むという算段だ。

リリースから6年、「FULL KAITEN」の反響と在庫分析で分かったこと

「FULL KAITEN」の提供から6年が経過した。どのような反響があったのだろうか。
1 / 2 ページ
この記事をシェアする