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2022.11.29

ブランドとファンをつなぐための企業向けファンマーケティングメタバース「SYNMN」

リモートワーク下における重要なツールとして、メタバースの活用がスタンダードとなり、距離を感じさせない双方向のコミュニケーションが可能となった。このメタバースを、企業のマーケティングやファンエンゲージメント向上に特化させたプラットフォームとして、展開を試みているのが「SYNMN(シナモン)」だ。
今回、SYNMNの開発・運営を行う株式会社Synamonの取締役/COOである武井勇樹さんに、BtoBtoC(Business to Business to Consumer)に特化したメタバースプラットフォームの可能性について聞いた。

「SYNMN」がもたらすメリットとは

同社は、企業向けにXRのテクノロジーを技術支援する会社としてスタートし、2022年10月にSYNMNの提供を開始した。
SYNMNはマルチデバイスでIPやブランドの3D空間を楽しめるメタバースプラットフォームとなっており、スマートフォン・PC・VRデバイスのすべてから、アクセスすることができる。
ファンマーケティングに主軸を置いたメタバースプラットフォームとのことだが、企業とユーザーには一体どんなメリットがあるのだろうか。
「SYNMNは企業向けのメタバースプラットフォームとして、ユーザー、すなわち顧客と双方向のコミュニケーションを実現し、効果的なマーケティング活動を行うためのものです。特にZ世代(デジタルネイティブ層)との相性を意識した設計になっています。
企業にとっては、主にZ世代のファン・ユーザーを対象に、ユーザーのファン化やコミュニティの活性化を促進できるというメリットがあります。
これまでもリアルなショールームやイベントなどでユーザーエンゲージメントを高める取り組みは行われていましたが、バーチャル空間上では地理的・物理的な制約を受けることなくコミュニケーションを取れる点がメリットです。
一般ユーザーにとっては、自分の好きなブランドに、より積極的に関わることが出来る点がメリットです。例えば、地方や海外のユーザーでも、旗艦店に行ったかのようなブランドの世界観の体験や店員さんとのコミュニケーション等を楽しむことが出来るようになる可能性があります。
また、アバターで、ブランドに対する意見を発信することにより、ブランドからユーザーへの一方向の発信ではなく、双方向の共創型のコミュニケーションが増えるような利点も考えられます」
Synamon提供
Synamon提供
SYNMNは、すでに東映アニメーションなど複数の企業が導入を決定している​​。導入するにあたり、相性の良い業種はあるのだろうか。
「弊社は、法人向けのサービス提供を主として行ってきた企業ということもあり、SYNMNはtoC向けにブランディングやファンマーケティングに力を入れたいIPホルダーや、ブランドイメージを大切にしている企業と相性が良いサービスといえます。
現段階では、アニメや音楽そしてゲームといった根強いファンのいる領域のほか、アパレルなどのイメージを重要視する業種との親和性が高いと考えています」
Synamon提供
Synamon提供

BtoBtoCに特化したメタバースプラットフォーム

武井さんは「他のメタバースプラットフォームは、CtoCのコミュニケーションをメインとしているサービスが多く、弊社はBtoBtoCに特化していてB側が欲する機能が充実している点が特徴です。導入企業に簡単に使っていただくために、管理画面の使いやすさは意識しています」と語る。
Synamon提供
Synamon提供
また、メタバース上でNFTを活用できるプラットフォームとしての機能も構築しているという。
「NFTについても、すでにロイヤルティプログラムの一環として、会員権としてNFTを使うような取り組みが海外ブランドでは増えてきています。そこで、ファン向けNFTを持っている人だけがSYNMN上のファン限定ルームに入って、限定コンテンツを楽しむことできるといったユーザー体験が実現できるようになっています」
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