夏になると活躍する、涼しげな足元を演出できるエスパドリーユ。
もともとは、フランスとスペインの国境に位置する地方での農夫の作業靴として誕生した。その歴史と伝統技法を後世へと受け継ぐことを目標に掲げて創設された「
Flabelus(フラベラス)」は、エスパドリーユの技術を使ってファッションアイテムとしてのシューズを展開している。
創設者のベアトリス・デ・ロス・モソスは、スタートアップ企業のセールスマネージャーとして働く傍ら、2020年に副業としてFlabelusをスタートさせた。ブランドをグローバルビジネスとして拡大するために全力を注ぎ、同年12月には最初の従業員を雇用。現在、Flabelusは日本を含む世界中の主要な百貨店やコンセプトストアで取り扱われており、マドリード(2店舗)、ロンドン、パリに4つの旗艦店を構える。
通気性の良い素材と構造から、夏のリゾート先で着用するイメージが強いエスパドリーユを、「一年中履けるファッションアイテムとして位置付けること」が夢だと語るベアトリス。
自身のブランドを“魔法の世界にある王国”だと表現し、現在もデザインから生産まですべてに携わっている。伝統あるエスパドリーユの技術と職人の情熱によって形作られた、Flabelusの物語を聞いた。