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2024.06.05

アメリカ最大規模のベーシックアパレル「フルーツ オブ ザ ルーム」の歴史に裏付けられたアメリカンスタンダード

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トレードマークのたくさんのフルーツが描かれたアイテムで知られる「FRUIT OF THE LOOM(フルーツ オブ ザ ルーム)」。
アメリカに古くからあるブランドとして知る人も多いのではないだろうか。その歴史はかなり古く、まもなく創業180年になろうというほどだ。日本支部であるFTLジャパン株式会社には、その歴史を振り返ることのできる資料やデッドストックのアイテムが多数保管されていた。
今回はブランドマネージャーの北見 至(きたみ いたる)さんと、昔の資料やデッドストックのアイテムを見ながらFRUIT OF THE LOOMの歴史を振り返り、現在の定番アイテムを紹介していただこう。
「1851年に、アメリカ50州のなかで一1番小さい東海岸のロードアイランド州で創業しました。
『Benjamin Knight(ベンジャミン・ナイト)』と『Robert Knight(ロバート・ナイト)』という兄弟で『B.B.&R. Knight(ビー・ビー・アンド・アール・ナイト)社』という綿生地を取り扱う会社をはじめます。
いまのアイコンになっているフルーツのマークは最初、りんごのみの絵でした。Robert氏の友人の娘が描いたりんごの絵をラベルにして生地に貼って売り出した際に、大変人気が出たというエピソードがあり、そのりんごの絵に価値を見いだしたRobert氏はすべての商品にりんごの絵を貼り、それがアイコン的な存在になっていったそうです」
初期のころ使われていたデザイン
初期のころ使われていたデザイン
「このりんごの絵がきっかけで、1871年にFRUIT OF THE LOOMというブランドが誕生します。そして1893年にシカゴ・ワールドフェアというトレードショーに参加する際にアイコンとなっていたりんごの絵から数々のフルーツの絵に変更することになるのですが、これが現在のFRUIT OF THE LOOMのアイコンの原型となりました」
ブランドロゴの移り変わり
ブランドロゴの移り変わり

現在の原型となる肌着としての商品展開

FRUIT OF THE LOOMというブランド名がついてからもしばらく綿生地の取り扱いは続いていたのだが、ライセンス契約としてFRUIT OF THE LOOMの肌着の商品展開がはじまったことが、いまのアパレル事業につながっているという。
「1938年『UNION UNDER WEAR(ユニオン アンダー ウェア)社』という肌着を作る会社とライセンス契約を結びます。これによりFRUIT OF THE LOOMのネームのついたインナーウエアやボクサーパンツのアンダーウエアが誕生し、品質が良く、良心的な値段のその肌着はブランドを軌道に乗せて商品数も増え、1950〜1960年代にはTシャツ、スウェットシャツのような普段着も展開していきます」
1950年代の広告
1950年代の広告

スウェットシャツのルーツ

ここでFTLジャパンが保管しているデッドストックのアイテムを見ていこう。まずは1950年代のスウェットシャツから。通称、“前V”と呼ばれる首元のガゼットにセットインスリーブの袖付き、4本針ミシンを使ったいわゆるビンテージスウェットと呼ばれる基本型のようなスウェットシャツの基本型のようなアイテムだ。
1970年代になると、フリーダムスリーブと呼ばれるアームホールの切り替えが袖まで延びて、脇にリブがついた仕様へと時代でディテールの変化が見られる。
そして生地を売っていたころのなごりのように、当時もトレードマークのステッカーが商品に貼られて販売されていた。
FTLジャパンに残されている1950年代のスウェット
FTLジャパンに残されている1950年代のスウェット
1970年代のラグランスリーブのスウェット
1970年代のラグランスリーブのスウェット
ブランドロゴのステッカーが貼られたまま残っている1970年代のデッドストックスウェットシャツ
ブランドロゴのステッカーが貼られたまま残っている1970年代のデッドストックスウェットシャツ

歴史を受け継ぎながらいまの時代に必要とされるポケットTシャツ

FRUIT OF THE LOOMは長い歴史のなかで過去の名作を継承しつつも、いまの時代にあったもの作りというのも欠かさずに行っている。現在日本で人気となっているポケットTシャツについて伺っていこう。
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