繊維・アパレル業界にとって環境への取り組みは大きなテーマだ。しかし両者は多くの場合で相容れない存在だった。それを少しでも近づけていこうという動きが至るところで見られている。ファッションにおけるエコ・レスポンシビリティである。
環境意識が高いEUの消費者
「繊維産業は世界でもっとも汚れを出している」パリ北郊外の展示会会場、ホール6のプレゼンテーション・スペースで、聴衆を前にこう切り出したのは、エコサートのヴァンサン・デュレ氏である 。エコサートとは1991年にフランスで設立された有機農業認証機関だ。ヨーロッパを拠点に、食品・コスメ・ホームケア・テキスタイルなど、総合的なオーガニック認証サービスを各国で提供している。