スタイリストとして、ファッション誌や広告から、最新テクノロジーを用いたアーティストの衣装など、さまざまなメディアでスタイリングとディレクションを手がける一方で、自身の制作作品も積極的に発表している
三田真一。
今回、三田さんにインタビューを行い、最近特に挑戦的な分野だと感じているファッションとテクノロジーについて詳しくお話を伺った。
PROFILE|プロフィール
三田 真一(みた しんいち)
1997年よりスタイリストとして活動開始。1998年渡英、2001年帰国。
現在はファッション誌、広告、ライブ、映画、ドラマ等のスタイリング、衣装デザインを手掛け、サカナクション山口一郎氏が率いるNFではクリエイティブディレクターを務める。
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エンターテインメント領域で、テクノロジーを結びつけることの難しさ
三田さんはスタイリストでありながら、ファッションテックに関してさまざまな取り組みをされています。最近はどのような活動をなさっていますか?
最近は、ファッション×テクノロジーの難しさをより実感していますね。ライゾマティクスと一緒にテキスタイルの素材開発に取り組んでいますが、結局それを実際の服に実装できないと意味がありません。新しいテキスタイルが開発されることは素晴らしいことですが、最終的な目標は、そのアイディアが実際に人々の生活に生かされることであり、具体的にどのように応用されるかが私たちにとっては重要となります。
ファブリックでアイディアが表現されることも大切ですが、それが現実世界で実際に使用されなければ意味はありませんから。結局、自分たち以外の人間が使っても、ある程度の同じ機能が使えて、それ自体が普及できるレベルまで持っていく必要があるんです。