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2024.08.30

新進気鋭のブランド「TSTS(ティーエスティーエス)」 デザイナー佐々木拓也が2024年秋冬コレクションにかける思いとは?

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文化服装学院とアントワープ王立芸術アカデミーで学んだ佐々木拓也が立ち上げたブランド「TSTS(ティーエスティーエス)」。昨年デビューを飾り、サードシーズンとなる今季、ブランドとして本格始動した。そんな「TSTS」が今季、どのようなテーマでコレクションを展開しているのか、そしてブランド設立のきっかけやコレクションにかける思いなどをデザイナー佐々木氏本人に直撃した。
PROFILE|プロフィール
佐々木拓也(ささき たくや)

TSTSデザイナー
青森県出身。高校卒業後、文化服装学院とベルギーのアントワープ王立芸術アカデミーでファッションデザインを学ぶ。26歳のときに帰国し、「サカイ」のインターンや「タイガ・ タカハシ」の立ち上げを経て、学生時代から交友があったパタンナーとともに2022年に「TSTS」を設立。デザイナーとブランド経営者の二面性を持つ稀有な人物。

自分が思い描いたファッションがアントワープにあった

2023年秋冬シーズンにデビューし、目の肥えたバイヤーたちをも唸らせた「TSTS」。デザイナーの佐々木氏は、高校卒業後、文化服装学院とベルギーのアントワープ王立芸術アカデミーで学んだ。両校での学びをこう語ってくれた。
「文化服装学院は“洋裁学校”というベースがあって、職業訓練校という意味合いが強く、パターンや縫製などのテクニカルな面を学ばせていただきました。
また学院に通いながら『coconogacco(ココノガッコウ)』というファッションスクールに半年ぐらい通い、自分に足りない面を磨きました。そこで出会った先生がアントワープと並び、世界3大ファッション校と言われるロンドンのセントラル・セントマーチンズ美術大学出身で、その先生からヨーロッパ的な服の作り方を学び、アントワープで学ぶご縁をいただきました。
2024年秋冬コレクションで展開されるデニムJKTは広島産の11オンスのデニムを採用。「これまでは総柄などでアイテムを作っていたので、デイリーに使えるものとしてデニムを使用しました。ユーロリーバイス型のデザインで後ろにダーツが入るなどの特徴があり、裏地にチェックを使いつつも、左右でチェックの色が違うところがポイントです。表と裏、右と左という二面性を表現しました」50,000円(税抜き)
2024年秋冬コレクションで展開されるデニムJKTは広島産の11オンスのデニムを採用。「これまでは総柄などでアイテムを作っていたので、デイリーに使えるものとしてデニムを使用しました。ユーロリーバイス型のデザインで後ろにダーツが入るなどの特徴があり、裏地にチェックを使いつつも、左右でチェックの色が違うところがポイントです。表と裏、右と左という二面性を表現しました」50,000円(税抜き)
アントワープはアートスクールが根底にあって、デザイン感覚を養う意味合いが強く、テクニカルな面というよりはデザインに対する考え方、何かを伝えるためのツールとしてファッションがあるという感覚を学びました。とにかく、考え方が文化服装学院で学んできたこととはまったく違ったことに驚きました」
自分が思い描いていたファッションを実践できるアントワープでの生活は刺激的でデザイン脳が鍛えられた。アントワープの先生が実際のデザイナーであったところも、そういった感覚を学ぶのに大いに役立った。
ひとつひとつのアイテムにつくタグには、そのアイテムの完成日が印される。佐々木氏自身がひとつひとつスタンプを押している。「今のところは全部自分でスタンプを押していて、すべての商品に自分の手が入るようにしています」
ひとつひとつのアイテムにつくタグには、そのアイテムの完成日が印される。佐々木氏自身がひとつひとつスタンプを押している。「今のところは全部自分でスタンプを押していて、すべての商品に自分の手が入るようにしています」
アントワープでの担任の先生は「W.&L/T.」や「aestheticterrorists」の元デザイナーのウォルター・ヴァン・ベイレンドンクで、自らの名前を冠したブランドも展開している。彼の下でウィム・ニールス、ラフ・シモンズ、ベルンハルト・ウィルヘルムなどがアシスタントを務めたそう。
「アントワープでは先生と1対1で話し合いながら、自分のデザイン力を磨いていき、自分が実際に考えているデザインをアウトプットして、アドバイスをもらう日々を送りました。
彼は僕たちを“STUDENT(生徒)”と呼ばず、“DESIGNER(デザイナー)”と呼びます。僕たちのことを、いちデザイナーとしてリスペクトしてくれていることが印象的でした。
自分が作るものは色使いは派手ですが、コンセプチュアルでミニマムだったので、どちらかというと引き算的な要素が強く、ある意味アントワープらしくはありませんでした。ただ、ウォルターは“タクヤはそれでいい”といってくれたことが自信に繋がったと思います」
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