たとえば、クローゼットの中にあるお気に入りのシャツを思い浮かべてほしい。生地の色合いや襟の形、纏ったときのシルエット。ではそのシャツに「ボタン」はいくつついているだろうか? 5個か、6個か。服を着るときに必ずと言っていいほど触れるパーツでありながら、意外なほど注意を払っていないことに気が付く。
しかし、なかにはボタンに魅了され、自らギャラリーを開いているほどのコレクターがいる。東京都台東区の住宅街にある「
谷中レッドハウスボタンギャラリー」。そこには美意識を刺激する無数のアンティークボタンが展示・販売されている。
本記事ではそのギャラリーオーナーであるドリーヴス公美さんに取材。服に必須のパーツであるボタンが記録したファッションの営みの歴史に触れてみよう。