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2023.06.15

日本の近代化を支えた「富岡製糸場」と、操業を続ける日本最大の製糸工場「碓氷製糸」のいま

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日本においては弥生時代から始まったとされる養蚕。時代は下り、養蚕とそこで作られた繭から生糸を生産する製糸の技術は江戸時代の中期頃から発展し、国内における生糸の生産量は一気に増加することとなった。
そして、1859(安政6)年の開港後から日本最大の輸出品になると、重要産業として位置付けられ、1872(明治5)年には群馬県富岡市にフランスの最新式の製糸器械を備えた富岡製糸場が設立され、日本の近代化を支えた。
そんな富岡製糸場は、日本の製糸業の衰退とともに1987(昭和62)年に操業を停止。1951(昭和26)年には日本各地に288ヶ所も存在した器械製糸工場も、今では群馬県の碓氷製糸株式会社と山形県の松岡株式会社の2ヶ所を残すのみとなっている。
そこで、特集「養蚕と製糸」の第1回は、日本の近代化に貢献し、現在は世界遺産として観光名所ともなっている富岡製糸場と、今なお国内最大の器械製糸工場として操業している碓氷製糸株式会社を訪れ、その歴史をデータとともに振り返りながら、現在の姿と取り組みを伝えていく。

富岡製糸場のいま

群馬県富岡市の上州富岡駅から徒歩で約15分の場所に、日本で最初の官営模範器械製糸工場であり、2014年にユネスコの世界文化遺産に登録された富岡製糸場がある。

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