デジタルショーが活発になった現代のファッションシーンで、いち早くその試みに目をつけたのがANREALAGEだ。先日も2022-23AWコレクション「PLANET」を公開したANREALAGEのデジタルショーの実現には3Dファッションのスペシャリスト、李在龍さんの存在が大きい。
今回はANREALAGEとの共同制作を中心に、3DCG技術とデザインとの共存について李さんに話を伺った。
PROFILE|プロフィール
李 在龍(LEE JAEYONG )
3D FASHION SPECIALIST
Specialist for 3D Sample making, design and visual production
Tools
CLO3D,Marvelous Designer,Blender,Substance painter,Photoshop,Illustrator,Premiere pro,Toray Creacompo2
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対話を中心とした全面的なサポート
最初に現在のご活動やお仕事の内容について教えてください。
基本的にはなんでも相談を受けるスタンスでやっています。たとえばリアルで洋服を作ることに時間がかかる、場所が取られるなどの現実的な難しい部分を3Dでサポートしています。ANREALAGEでデザイナーを勤める森永さんのコレクションは、企画やデザインの方向性を決める前から2人で3Dを使っていました。コレクションの方向性が見えてきたらブラッシュアップして3Dサンプルの制作や、洋服以外の部分も3DCGの技術を使ってサポートしました。
ほかにも、ヘッドピースやアクセサリーなどのデザインにも関わっていたり、近年のバーチャルショーに際したモデルの導線、配置などを3D空間上でセットアップすることにも携わっています。イメージを作るだけではなくて、場合によっては型紙データなどを3Dとして組んだものをベースで実物を作れるようなデータの準備を行っています。