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2020.11.25

名建築でファッションを:Matterportで可能になる新しいファッションプレゼンテーション(前編)

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ファッションブランドEZUMi(エズミ)が、隈研吾が設計したサニーヒルズ南青山を舞台に3Dポートレートショーとして2021年春夏コレクションを発表。いつでも、どこでも、自分のPCからこの建築にアクセスでき、さらにそこに散りばめられたEZUMiのコレクションの1体1体を見ることができる。
このプレゼンテーションを実現したのが、アメリカ生まれのツールMatterport(マターポート)だ。PRADAの2021年春夏コレクションの発表でも使用されているこのツールだが、EZUMiの本コレクションのように、名建築を舞台に生きたモデルを使用したプレゼンテーションは今までに見たことのない試みだった。
EZUMiの3Dポートレートショー実現の立役者が、ARCHI HATCH(アーキハッチ)株式会社の徳永雄太氏だ。彼がMatterportを使用して実現しようとしているビジョンは、建築をデジタル空間にアーカイヴするという壮大なもの。今回は徳永氏にインタビューを行い、ARCHI HATCHが目指すものと、ファッションとの協働可能性、そしてファッションと建築の親和性などについてお話を伺った。
PROFILE|プロフィール
徳永雄太
徳永雄太

ARCHI HATCH株式会社 代表取締役
1980年、東京生まれ。法政大学卒業後、イギリス留学を経て中国・上海で広告代理店に8年間勤務。2016年、建築模型に特化した日本国内唯一の展示施設「建築倉庫ミュージアム」開館と同時に館長に就任。またその傍ら、京都伝統工芸プロジェクトのアドバイザーや一般社団法人日本建築文化保存協会の理事なども歴任。 2018年5月にARCHI HATCHを設立。今年5月、建築や美術展、パブリックアートなどの3Dアーカイブのオープンソースプラットフォーム「ARCHI-BANK」「ARCHI-CLE」をローンチ。Matterportの撮影も2017年から経験があり、国内外で撮影活動の傍ら数々のアートプロジェクトのオンラインビューイングを監修。昨今では広島平和記念資料館の3D Portrait Museumを制作したFUTURE MEMORYや隈研吾建築を舞台にしたEZUMiの3D Showなど。また、アジア各地で建築ミュージアムの展示企画も手掛けている。

内見ツールを空間アーカイヴに使う

まず、Matterportについて教えてください。これはどのようなツールなのでしょうか?
元々Matterportは、アメリカで生まれた住宅の内見ツール、そしてサンフランシスコのシリコンバレーにあるベンチャー企業が発売したカメラです。撮影方法はいたってシンプルで、この性能のカメラはだいたい4m範囲で、まず点群を赤外線でキャプチャするんですね。今までは建築を撮る時レーザーで点群を測って点群ファイルっていうものが出てきてたんですけど、Matterportはその上に写真も同時に撮って、点群の上に写真を、テクスチャを貼ることによって空間が出てきます。

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