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2023.12.01

世界で活躍する人材を育成:国際ファッション専門職大学が目指す未来

ファッション・ビジネス・服飾・アパレルの分野で広範な学びとスキルの習得を可能にしている国際ファッション専門職大学
この大学では、ファッションのデザインや製造技術だけでなく、マーケティング、販売、経営といったファッションビジネスにおける包括的な知識とスキルを身につけることができるほか、英語教育にも力を注ぎ、国際的なビジネス展開が可能な英語スキルを備えた人材の育成に力を入れている。
さらに、海外の企業との交流や海外でのインターンシップなど、国際的な経験を積む機会を豊富に提供。学生は実践的な経験を通じて多岐にわたるスキルを身につけることができる。
そこで今回は同大学の学部長である、永澤陽一教授にインタビューを実施。国際ファッション専門職大学が目指す未来について話を伺った。
PROFILE|プロフィール
永澤 陽一(Nagasawa Yoichi)
永澤 陽一(Nagasawa Yoichi)

国際ファッション専門職大学
国際ファッション学部 ファッションクリエイション学科 学部長 教授
自身のブランド『YOICHI NAGASAWA』を東京コレクションで発表の後、長年にわたりパリコレクションに参加。「AEON」や「無印良品」「ニューバランス」など、多数の有名企業の衣料部門の総合プロデュースを歴任する他、「東京メトロ」など大手企業の制服も多数手がける。また金沢21世紀美術館をはじめ国内外で展覧会を開催するなど幅広い分野での実績を持つ。毎日ファッション大賞受賞。

新たなクリエイションを生み出す人材を育成

まず、国際ファッション専門職大学について教えてください。
本学は55年ぶりに国がつくった新しい大学制度によって生まれた、職業に直結した教育を行う専門職大学になります。ここでは、プロフェッショナルになるために必要な知識と理論、そして実践的なスキルを身につけることができます。
主に、「『ファッションビジネス』の世界を学ぶ」「企業での臨地実習でビジネスを学ぶ」「世界で戦える国際的な人材を育成」という3つの特長があります。
これらのプログラムはファッション業界やビジネス分野のエキスパートである優秀な教員陣によってサポートされています。
指導陣には、独自のブランドを立ち上げている教授や、有名企業の衣料部門の総合プロデュースを手掛けた教授をはじめ、被服環境学の博士の教授、ファッションデザインや企画、ファッションマーケティングなどを専門とする教授が揃っているんです。
本学のファッションは衣類のことだけでなく、衣・食・住=「文化」のすべてのことを指しています。
ファッションという言葉はもはや服に限定されるものではありません。ファッションとは、生活の多岐にわたる側面に浸透している概念であり、飲食から建築まで、幅広い分野でその影響が顕著です。この大学が育成するのはファッション関連の人材だけでなく、時代を刷新し、新たなクリエイションを生み出すための力を持つクリエイターでもあるんです。
ファッションデザイナーの育成はもちろんのこと、ファッションが多岐にわたる領域に及ぼす影響を理解し、その領域で活躍するための教育も提供しています。

国内のみならず、海外へのインターンも

御校では、600時間を超える長期の国内企業インターンシップや産地でのフィールドワークなど、多彩なプログラムがあるといいます。
本学では、企業と連携した実習・インターンシップを豊富に実施しています。アパレル業界だけでなく、ファッションに関連する企業の企画・開発や広告・PRなど、さまざまな職種を経験することで、視野を広げることができます。
3年次からインターンシップに参加するため、学業は2年次までに一通り終えるカリキュラムになっています。その後のインターンシップで、600時間の実務経験を積む必要があるからです。そのため、多くの学生が異なる地域や企業で経験を積んだり、特定の企業に所属して、その一員として業務に従事したりします。
企業側にとって、新卒採用時の教育は大きな負担となることがありますよね。新入社員はまだ仕事の概念を習得しておらず、適切な指導とサポートが必要となります。
一方、本学の学生は、卒業時にはプロフェッショナルとしての意識がすでに形成されており、基本的なスキルをほぼ網羅しています。そのため、企業への就職と業務への適応がスムーズに進むことが多いのです。
産地訪問(世界三大ウール産地 愛知・尾州)
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