昔から親しまれている工芸品は、日本全国にたくさんある。織物、陶磁器、竹工品など、種類も豊富だ。工芸品が作られる背景には、その土地ならではの環境や歴史が関係していることが多い。
福岡県八女市にある「
うなぎの寝床」は、その商品が持つ背景まで伝えることをモットーにした地域文化商社だ。運営している店舗では、全国各地の工芸品を比べながら、その商品が持つ背景や特徴を伝えられるように商品を展開している。
今回は、同社で取締役・バイヤーを務める春口丞悟さんにインタビューを実施。創業の経緯や地域文化の魅力、展開している商品などについて、話を伺った。
PROFILE|プロフィール

春口 丞悟(はるぐち しょうご)
株式会社 うなぎの寝床 取締役・バイヤー
うなぎの寝床 代表取締役の白水氏と共にうなぎの寝床を設立。現在は、主に仕入れ業務を担当している。
「商品が生まれた背景」も届けられるように
御社を立ち上げた経緯を教えてください。
弊社は、代表取締役の白水と共に2012年に創業しています。私と白水は前職が一緒で、2009年から福岡県の南側のエリアを対象にした「九州ちくご元気計画」という厚生労働省の雇用創出事業に携わっていました。そこでは、石鹸メーカーや線香花火屋、果樹農家、漁師など、いろいろな事業者の商品開発やブランディングをサポートをする推進員という立場で関わってきて。
「いい商品はあるんだけど、売り方が分からない」「こういう商品を作りたいんだけど、どう作ればいいのか分からない」といった困りごとの解消に向け、事業者と専門性を持っている方をつなげる役割を担っていました。