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2024.10.03

厚底になって反発性とクッション性が大幅アップ! アシックス「グライドライド マックス」で省エネ・ラン!

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ランナーが少ない力でより長く、より楽に走ることを追求した初代「GLIDERIDE(グライドライド)」が登場したのは、2019年のこと。ランニング時のエネルギー消費を抑えながら、効率的に足を前に運ぶ機能構造であるガイドソール テクノロジーを採用。
地面を蹴ろうとせず体を預けると、自然に前足部に重心が移り、スムーズに足が抜ける。その快適な走行感で多くのランナーから支持された。
「グライドライド 3」の発売から2年。シリーズ最新作として登場した「GLIDERIDE MAX(グライドライド マックス)」はどのようなシューズなのだろうか。

ハイバウンス&マキシマムクッション!

「グライドライド」シリーズは、走るとはどういうことなのか、効率的に走るとはどういうことなのかというテーマを長年研究してきたアシックスが、エネルギー消費の軽減にフォーカスし、走行効率を追求して開発されたもの。
独自のガイドソールテクノロジー(カーブしたソール形状)によって、足関節の過度な動きを抑え、エネルギーの消費を軽減する。
そのエナジーセービングの思想はそのままに、ハイバウンス、マキシマムクッションをコンセプトにアップデートされたのが「グライドライド マックス」だ。
「よりクッション性が高く、より反発性に優れたシューズが欲しいという世界中のランナーからの要望に応える形で、グライドライド 3にアップデートを施したのがグライドライド マックスになります」とアシックス パフォーマンスランニングフットウエア部の堀江将平さん。
独自のガイドソールテクノロジーにより足首の負担を軽減。グライドライド マックス。17,600円(税込)
独自のガイドソールテクノロジーにより足首の負担を軽減。グライドライド マックス。17,600円(税込)

ミッドソールのトップ部分に新素材を採用

「グライドライド マックス」は、その名に相応しくソールが分厚い。その厚みは踵部が44mm、前足部が38mm(ミッドソールは33mm/27mm)というかなりの厚底モデルだ。そして、ミッドソールには新素材が採用されている。
「ミッドソールのトップには新素材のFF BLAST MAX(エフエフ ブラスト マックス)を採用しています。グライドライド マックスが初めてこのFF BLAST MAXを搭載したモデルになるのですが、FF BLAST MAXはFF BLAST PLUS(エフエフ ブラスト プラス)よりも反発性に優れた素材。これがグライドライド マックスのハイバウンスに大きく貢献しています。
ミッドソールのボトムに採用しているのはFF BLAST PLUS ECO(エフエフ ブラスト プラス エコ)です。軽量で柔らかく跳ねるように反発するFF BLAST PLUSの機能はそのままに、約24%を植物由来に変えた環境配慮がなされた素材です
FF BLAST MAX(ミッドソールのトップ)と FF BLAST PLUS ECO(ミッドソールのボトム)の間には、前足部から中足部にかけてハードEVAプレートが搭載されている。このハードEVAプレートの効果で、足の回転モーションがスムーズになる。
ちなみに「グライドライド 3」のミッドソールは、トップがFF BLAST PLUSでボトムがFLYTEFOAM PROPEL(フライトフォーム プロペル)。組み合わせ的にも「グライドライド マックス」のミッドソールの方が反発性、クッション性ともに優れている。
ミッドソールのトップ(ホワイトの部分)には新素材のFF BLAST MAXを、ボトム(グリーンの部分)にはFF BLAST PLUS ECOを採用している
ミッドソールのトップ(ホワイトの部分)には新素材のFF BLAST MAXを、ボトム(グリーンの部分)にはFF BLAST PLUS ECOを採用している

アウトソールにもこだわりあり!

アウトソールには、グリップ力と耐久性を両立するために、独自開発のラバー素材2種類を配したHYBRID ASICSGRIP(ハイブリッドアシックスグリップ)が採用されている。
「前足部から中足部にかけては、さまざまな路面コンディションに対して優れたグリップ力を発揮するASICSGRIP(アシックスグリップ)を、着地や蹴り出し時に負荷のかかるつま先部と踵部には耐摩耗性に優れたAHARPLUS(エーハープラス)を採用しています」
2種類のラバー素材が使われているアウトソールだが、アウトソール自体は素材ごとに分割されているわけではなく一枚仕立てとなっている。
 
「グライドライドマックス」は、前述した通り、蹴り出し時に力がかかりやすい前部に高硬度のハードEVAプレートを配し、大きなカーブを付けることで、走行時のエネルギー消費につながる足首部の過度な屈曲を抑える設計になっている。
 
このハードEVAプレートの形状と、アウトソールの形状の工夫により、心地好いライド感や転がるような足運びの感覚を生み出しているのだ。
アッパーには、一枚の生地の中で編み方を変えることで、足の部位によってフィッティング・通気性を最適化したエンジニアードメッシュを採用。履き口周辺の構造にもこだわり、足あたりはとてもソフト。踵のホールド力がしっかりしているのは、さすがアシックスである。
ホワイトの部分が耐摩耗性に優れたAHARPLUS。グリーンの部分がグリップ力に優れたASICSGRIP
ホワイトの部分が耐摩耗性に優れたAHARPLUS。グリーンの部分がグリップ力に優れたASICSGRIP
アッパーにはエンジニアードメッシュを採用。履き口周辺にはクッション材を使用している
アッパーにはエンジニアードメッシュを採用。履き口周辺にはクッション材を使用している

転がるようなライド感でペースが維持しやすい

実際に足を入れると、まず感じられるのが履き口周辺の心地好いフィット感と、踵の確かなホールド感。足とシューズとの一体感が感じられ、長距離を走っても大丈夫だろうと思わせてくれる安心感がある。
「グライドライド」シリーズに共通する部分だが、地面を蹴ろうとせずにシューズに体を預けるようにすると、自然に前足部に重心が移りスムーズに足が抜ける。また、足の戻りもサポートしてくれ、足が後ろに流れっぱなしになりにくい。足が流れないので、良いピッチを刻みやすい。
シューズに任せていると足首周りではなく、股関節周辺の大きな筋肉を自然と使える感覚がある。
ハイバウンス、マキシマムクッションをコンセプトにしただけあり、従来の「グライドライド」と比較すると、クッション性を重視した設計になっている。日々のジョグやLSD、フルマラソンで完走を目指すランナーのレースシューズに適していそうだ。
コロコロと転がりながら、バウンス感もあるライド感
コロコロと転がりながら、バウンス感もあるライド感
PROFILE|プロフィール
堀江 将平(ほりえ しょうへい)
堀江 将平(ほりえ しょうへい)

アシックスジャパン株式会社 カテゴリー統括部 パフォーマンスランニングフットウエア部 プランニングチーム。パフォーマンスランニング事業における売り上げ計画策定や初・中級者向けランニングシューズ、トレイルランニングシューズを中心としたMD(マーチャンダイジング)を担当。ワークライフバランスを保ちつつ、空いた時間を見つけてランニングを行いながら、ランナーたちの足元をチェック。商品MDの参考になるヒントを探っている。

Text by Fumihito Kouzu

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