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2024.02.09

心地好いバウンス感を追求した人気シリーズ最新作! アシックス「NOVABLAST 4」に秘められたテクノロジーとは

トランポリンから着想を得た構造を採用したことによる抜群のバウンス感が特長のアシックス「BLAST(ブラスト)」シリーズ。その最新作となる「NOVABLAST 4(ノヴァブラスト 4)」が発売された。
ミッドソール、アウトソールの形状が改良され、跳ね返る感覚が向上。ミッドソール素材には軽量で反発性に優れ、地球環境にも優しいFF BLAST PLUS ECO(エフエフ ブラスト プラス エコ)が全面に採用されている。前作「NOVABLAST 3」からはどのように進化し、同シリーズの「SUPERBLAST(スーパーブラスト)」とはどこが違うのだろうか。
弾むような心地好いライド感で人気を得ている「ノヴァブラスト」。特に定期的にレースに出場するランナーのデイリートレーナーとして支持を集めている。日常のジョグから、スピードを上げたインターバルトレーニングまで幅広く対応する力があるからだ。また、フルマラソンを4〜5時間で走るランナーのレースシューズとしても好評だという。
シリーズ最新作となる「ノヴァブラスト 4」は、どんなコンセプトでアップデートされたのだろうか。
新作登場を待ち望んでいた「BLAST」シリーズのファンも多いはず。ノヴァブラスト 4。15,400円(税込)
新作登場を待ち望んでいた「BLAST」シリーズのファンも多いはず。ノヴァブラスト 4。15,400円(税込)

バウンス感を追求し心地好いライド感を実現

「ノヴァブラスト特有のバウンス感(沈んで跳ね返る感覚)をより高めることを目指しました」と、企画担当のアシックスジャパン株式会社・鈴木利奈さん。
「ノヴァブラスト 3」からは、ミッドソールとアッパーの素材が変更され、ミッドソールおよびアウトソールの形状がアップデートされている。
「前作はFF BLAST PLUSをミッドソールに使用していましたが、今作では反発性を維持しながら、より環境に配慮したFF BLAST PLUS ECOを採用しています。形状のアップデートについては、反発を高めるための構造に改良しました。
蹴りだすときに圧がかかりやすい、母子球や親指部分のミッドソールの厚みを増やしています。底面部を局所的に厚くすることで、バウンス感を高めました。
アッパーにはウーブン素材を採用しました。軽量で伸縮性に優れた素材です。また前足部とシュータンに孔を多く設けることで通気性を高めています」
トランポリンから着想を得たソール構造。くぼみを設け、荷重がかかった際に変形しやすくすることで、復元する力が変形した素材に働き、トランポリンのように弾むような感覚が得られる
トランポリンから着想を得たソール構造。くぼみを設け、荷重がかかった際に変形しやすくすることで、復元する力が変形した素材に働き、トランポリンのように弾むような感覚が得られる
ミッドソールには高機能で環境にも配慮されたFF BLAST PLUS ECOを採用
ミッドソールには高機能で環境にも配慮されたFF BLAST PLUS ECOを採用
ウーブン素材のアッパー。前足部には通気孔が多く設けられている
ウーブン素材のアッパー。前足部には通気孔が多く設けられている

サステナビリティにも配慮されたシューズ

FF BLAST PLUS ECOは、軽量で柔らかく跳ねるように反発するFF BLAST PLUSの機能はそのままに、素材の約24%を植物由来に変えた環境に配慮されたフォーム材。ソールの厚さが最大41.5mm(ミッドソールは最大31.0mm)、ドロップが8mmというスペックは前作同様だ。
昨年発売された「GEL-KAYANO 30(ゲルカヤノ 30)」(同じくミッドソールにFF BLAST PLUS ECOを採用)は、アシックスとして初めて製品ライフサイクル(材料調達・製造・輸送・使用・廃棄)で排出される温室効果ガス排出量(カーボンフットプリント)が表示されたが、「ノヴァブラスト 4」についてもカーボンフットプリントが明示されている(11.2kg CO2e)。
アシックスは2050年までに事業における「温室効果ガス排出量実質ゼロ」の実現に向けた取り組みを行っており、カーボンフットプリントの表示もその一環。今後も、カーボンフットプリントの表示は順次行っていく予定だという。
インソールにカーボンフットプリントを表示。11.2kgCO2eは業界平均よりも23%低い数値とのこと
インソールにカーボンフットプリントを表示。11.2kgCO2eは業界平均よりも23%低い数値とのこと

人気モデル「スーパーブラスト」とはどう違う?

前作「ノヴァブラスト 3」からのアップデートは確認できたが、「スーパーブラスト」との違いも気になるところ。
「ノヴァブラスト 4とスーパーブラストではミッドソールの素材も厚さも異なります。スーパーブラストのミッドソールは2層構造で、その大部分はFF BLAST TURBO(エフエフ ブラスト ターボ)というトップレーシングシューズのメタスピードシリーズにも採用されている反発性の高い素材です。
また、ソールの厚さはノヴァブラスト 4が最大41.5mmで、スーパーブラストが最大45.5mmとなっています。走行時に得られる反発性はスーパーブラストの方が高いですが、ノヴァブラスト 4はミッドソール素材の柔らかさを感じやすいシューズになっています。
どちらのシューズも“跳ねる感覚”に注力していますが、その跳ねる感覚をミッドソール素材の違いと厚みで差をつけているというのが2モデルの違いです
写真上がスーパーブラスト、下がノヴァブラスト 4。スーパーブラストのミッドソールはFF BAST TURBO(エフエフ ブラスト ターボ)とFF BLAST PLUSの2層構造で、ノヴァブラスト 4よりも厚い
写真上がスーパーブラスト、下がノヴァブラスト 4。スーパーブラストのミッドソールはFF BAST TURBO(エフエフ ブラスト ターボ)とFF BLAST PLUSの2層構造で、ノヴァブラスト 4よりも厚い
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