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2024.09.27

日本の街仕様に進化した本格ダウン!カナダグースの「ジャスパー パーカ」を大解剖

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せっかく高価な本格ダウンジャケットを買うのなら、暖かいだけでなく、着こなしやシーンを問わずに着られるオールマイティな一着がいい。
CANADA GOOSE(カナダグース)」が擁する「ジャスパー パーカ」は、真冬のアウトドアで着られるほど暖かく、かつビジネススタイルにも似合うスタイリッシュなデザインをあわせ持つロングセラーモデル。
今回は、そんな万能ダウンジャケットを解剖していこう。

1957年の創業以来、メイド・イン・カナダを貫く

まずは「ジャスパー パーカ」を生んだカナダグースというブランドについて。
その起源は1957年にサム・ティック氏がカナダのトロントで設立したMetro Sports Wear社にある。ポーランドからカナダに移住したサム氏は裁断師の経験を生かし、ワーカー向けのウールベストやレインコート、スノーモービルウエアなどを製造し、北米の有名ブランドに供給していた。
サム・ティック氏
サム・ティック氏
ダウンウエアの生産を本格的に開始したのは、サム氏の義理の息子、デイビッド・リース氏の入社がきっかけ。1970年代にSNOW GOOSE(スノーグース)というブランドを設立した彼は、大容量の羽毛を充填できる機器を開発するなどして、ダウンウエアの生産能力を高めた。同社のフード付きのダウンジャケットは、カナダの警察や環境省、カナディアン・レンジャーズ、研究者、政府関係者などに供給された。
1980年代には、地球上でもっとも寒い場所である南極のマクマード基地で研究活動を行う科学者のために「エクスペディション パーカ」を開発。ホワイトアウトの状況下でも高い視認性を発揮する赤色から、“ビッグ・レッド”という愛称で呼ばれるこのモデルは、卓越した断熱機能や機能的なポケットを備え、現在でも南極の科学者たちに愛用されている。
1982年には登山家のローリー・スクレスレット氏がカナダ人初のエベレスト登頂に成功。この偉業を支えたのも同ブランドのダウンジャケットだった。

母国・カナダへの誇りを込めたブランド名に

2000年初頭には、デイビッド氏の息子であるダニー・リース氏が入社し、ブランド名をCANADA GOOSEに変更。この名には、母国への誇りと本国生産へのこだわりが込められている。
その後、『デイ・アフター・トゥモロー』や『ナショナル・トレジャー』といったハリウッドの映画にも登場し、ブランドは世界的な知名度を獲得した。
いずれの作品にも氷河期を迎えた地球や北極のシーンなどが描かれており、ハイスペックなダウンジャケットは、撮影現場の過酷な寒さから、俳優やスタッフを守る役割も果たした。
2016年には初の旗艦店をトロントとニューヨークに、2017年には日本初の旗艦店をオープンした。
こうして防寒ギアのメーカーから、カナダを代表するパフォーマンスラグジュアリーブランドへと   成長を遂げたのだ。
では、CANADA GOOSEが作るダウンジャケットは一体何が特別なのか?

素材から生産国まで。プレミアムダウンを構成する4つのエレメント

まずは表地に使われている「アークティック テック」から。
CANADA GOOSEが独自に開発した機能性ファブリックは、ポリエステルとコットンからなる生地の表面にテフロン加工が施されたもの。
テフロン加工とは、もともと金属やセラミックの表面を塗膜でコーティングする加工だけあって、アークティック テックは頑丈そのもので、強烈な風雨をはねのけ、暖かさも長時間キープする。
コットンが使われていることもあり、着続けるうちに摩擦によって色抜けが起こることも。だが、それは劣化ではなく、天然繊維ならではの経年変化であり、デニムやレザー製品のように味わいを増していく。
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