体温を感知すると素材が柔らかくなり、伸ばすと伸長し、手を離すと形状記憶性によってゆっくりと元通りになるという。はたして、そのような機能が実生活でどのように役立つのだろうか。
今回、
三井化学ファイン株式会社 機能性素材事業部門 機能性フィルム事業開発室の室長である西川さんにお話を伺い、新素材である「HUMOFIT
®」の魅力を語っていただいた。
PROFILE|プロフィール
西川 茂雄(にしかわ しげお)
1992年に、現在の三井化学株式会社に入社。発泡シート製造技術開発、各種樹脂加工製品の研究開発に従事。機能性ポリマー、機能性フィルムの営業・マーケティングを経て、圧電フィルム等、さまざまな新製品開発プロジェクトを推進。2017年にHUMOFIT®の開発を開始し、現在三井化学ファイン株式会社にて、HUMOFIT®事業を推進。
誰も体験したことのない素材
最初に事業内容を教えてください。
三井化学ファイン株式会社は、三井化学株式会社という総合化学メーカーの100%子会社になります。弊社は、1974年に三井化学グループの化学品専門商社として設立され、今では商社機能以外にメーカー機能も有し、弊社独自の製品も製造・販売しています。
主にヘアカラー原料や医農薬原料など化学薬品を手掛けていますが、樹脂加工品事業を創出する部門を新たに設立し、三井化学株式会社が開発した新素材プラスチックシートの「HUMOFIT®」を今年の4月から弊社に移管して、本格的な事業展開に取り組んでいます。