バックパックの快適さの条件とは「背負ったままでいられること」ではないだろうか。それにはまず、背負った状態ですっきり見えることが重要だ。軽さも大切だが、単純に軽くても荷物を出し入れする際にバックパックをいちいち上げ下ろししなければならない構造だと、煩わしく感じるし体力も消耗する。また、背面が蒸れるとストレスになる。
荷重コントロールと通気性の両方を実現する設計でフィット感があり、涼しい
街行く人のバックパックを観察すると、多くの人が日常的に使うのは容量20リットル程度から30リットル前後が中心のようだ。その範囲なら背負った状態での快適さを左右するのは大小そのものより、身体にフィットしているかどうか。タイトすぎても、ルーズすぎても携行がストレスになる。「デュカン24」は容量24リットルと適切なサイズだ。「背負っていただくとわかりますが、ショルダーハーネスもヒ ップベルトも調節できる範囲がとても広いので、背負った状態で加減すればタイトすぎることもルーズすぎることもまずありません。日帰りハイキングやタウンユースに適した24リットルというサイズでありながら、『CONTACT STREAM TM (コンタクトストリーム)』を採用しているので荷重が上半身に分散され、背面の蒸れを避けることができます」
元日に能登で起きた震災の情報に接して以来、最小限の防災グッズをバックパックに忍ばせているが、容量20リットル程度から30リットル前後のバックパックをいろいろ試した中で、同じ防災グッズや仕事の必需品を入れた場合もっとも安定感があって軽く感じたのは「デュカン24」だった。かさばりすぎず、荷重が分散し、背中が蒸れないので苦にならない。
「単純にバックパックの重量だけで体感重量が決まるわけではありませんが、フレームインで背面がメッシュの本格的な構造を持ち、重量910gというのは軽量な仕上がりといえます。素材の進化の賜物です。ちなみに『デュカン』シリーズには容量30リットルの製品もあり、そちらも1kgを切って920gと軽量です」
背負ったまま、歩きながらアクセスしやすいポケットが手の届く範囲に集中
背負った状態がいくら快適でも、荷物の出し入れが頻繁になればバックパックを下ろしたり、身体の前側に回したりする必要が出てしまう。「デュカン24」はショルダーハーネスと一体になったメッシュポケットが左右に付いており、ヒップベルトには身体の左側にジッパー付きポケットがある。身体の右側にはドローコードで小物を固定できる。これらを活用すれば背負ったまま行動が可能だ。
「ショルダーハーネスのポケットはスマートフォンが入るサイズです。パスケースや小銭入れ、キーケース、行動食などを入れておくこともできます。ヒップベルトのポケットは、上部が布帛で下部がメッシュです。伸縮性があり、ジッパー付きなので人それぞれ使用頻度の高いものを携行するのに適しています」
ヒップベルトのドローコードは本来、トレッキングポールを折りたたんでセットするための装備だが、折りたたみ傘を掛けたり、帽子やグローブ、サングラスを掛けたり、ポケッタブルの衣類を掛けたりと、小物の一時保管に便利だ。バックパック本体のサイドポケットは開口部が背中側に向けてあるので、バックパックを背負って腰に手を回すとボトルなどを出し入れしやすい。