今や、私たちの身の回りに当然のように溢れているウェアラブルデバイス。1956年に創業し、西陣帯工場を祖業とする京都の老舗企業であるミツフジ株式会社は、ウェアラブル事業に早くから取り組んできた企業でもある。 事業の中心を担ってきたのが、銀メッキ導電性繊維「AGposs(エージーポス)」だ。導電性に優れた銀繊維を生体情報が取得できるセンサーとして応用することで、着るだけで体の状態が分かるスマートウェアを生み出し、独自技術で正確なバイタルデータを取得・解析するシステムの開発にも力を入れてきた。 そのAGpossが今回、住友ベークライト株式会社が開発した高引き裂き耐性シリコーンゴム「DuraQ®」との組み合わせにより体動ノイズを大幅に減少できるウェアラブルセンサーとして更なる進化を遂げ、胸ベルト型心拍センサー「MITSUFUjI 01(ミツフジゼロイチ)」を今月販売開始した。AGpossはどのような進化を遂げ、その背景にはどのような課題があったのか、そしてウェアラブルデバイスが可能にする未来とは。開発を手がける三寺さんと広報の蒲生さんにお話を伺った。 PROFILE|プロフィール
三寺 秀幸
ミツフジ株式会社 AGposs責任者
1995年、三ツ冨士繊維工業株式会社(現ミツフジ株式会社)入社、生産管理部門配属。以降銀メッキ導電性繊維の研究開発に従事し、導電性のスペック向上に貢献。IEC TC124E-textile専門委員。
銀への着目とその性能
はじめに、ミツフジ株式会社の概要について教えてください
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