数あるワークマン製品の中で、2021年春夏に発売されてから約3年で累計77万枚を売り上げた、大ヒットアイテムがあることをご存知だろうか?
それは「超撥水シェフパンツ」。近年はトレンドを反映した打ち出しも強めているワークマンだが、実は「超撥水シェフパンツ」が出るまでは、ファッション性に重点が置かれた製品は存在していなかった。 今回は「超撥水シェフパンツ」に隠された秘密を、株式会社ワークマン製品開発第1部チーフバイヤーの川田真之輔さんに、ワークマン公式アンバサダーで同製品の共同開発者でもある山田耕史がお聞きした。 山田耕史(以下、山田)「超撥水シェフパンツ」は、僕がアンバサダーとして提案させていただいたアイディアから生まれた製品です。当時、多 くのファッションブランドやショップでシェフパンツが人気となっていました。
シェフパンツは読んで字の如く、料理人が着用するワークウエアなので、ワークマン流のシェフパンツがあってもいいのでは、と思ったのがきっかけでした。
川田真之輔(以下、川田)それまでのワークマンには、現場作業の邪魔にならない細身シルエットか、伝統的なニッカボッカーズのような極太シルエットのパンツしかありませんでした。「超撥水シェフパンツ」のような、ファッショナブルなシルエットのアイテムは存在していなかったのです。