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【リレーコラム】もの言わぬ肉体をかき分けることについて——タトゥー、ファッション、テキスト——(青山新)

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PROFILE|プロフィール
青山新(あおやま・しん)
青山新(あおやま・しん)

1995年生まれ。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了(デザイン)。anon press〉編集長。SFや未来志向型のデザインを中心に、執筆/表現活動を行なっている。主な作品に「オルガンのこと」(樋口恭介編『異常論文』所収、早川書房)、「ココ・イン・ザ・ルーム」(日本科学未来館「セカイは微生物に満ちている」にて展示)など。 
https://scrapbox.io/shinaoyama/

本稿執筆時、陰謀論者アレックス・ジョーンズが運営する極右/陰謀論/フェイクニュースサイト「InfoWars」のライブ配信に出演したYeは、ナチス礼賛ととれる発言によって非難を受けていた。
遡って2013年、Yeこと当時のカニエ・ウェストは「なぜ服にこだわるのか」というテーマに関して、BBCラジオのインタビューでこう発言している。
「それは裸でいることが違法(illegal)だからだ」
いかにも人を食ったようだが、奇妙に忘れがたい。アドルフ・ロースの箴言「装飾は犯罪(crime(1))である」を想起するからか?裸でいることが違法で、身を飾り付けることが犯罪ならば、われわれのなんと罪深きことか。
ところでボディスーツ、特にセカンドスキンと呼ばれるようなアイテムがここ数年、トレンドの傍らを流れ続けている。もはやMarine Serreの三日月はインフルエンサーの肌に焼き付いて久しい。ここまでの議論をふまえると、着衣ながらに裸体を想起させるこれらの装いは、いわば違法と犯罪の重ね合わせであり、恐るべき背徳に他ならない。
肌、彩、罪...... さてこのあたりで、原初的な彩られた裸、すなわちタトゥー(2)の召喚が求められる。事実、近代の衣服に限っても、そのデザインにおけるタトゥーへの参照は歴史深い。

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